カラオケボックス等の安全対策
更新:2011年3月1日
1 消防法施行令及び消防法施行規則改正の必要性と目的
(1) 改正の必要性
平成19年1月、兵庫県宝塚市のカラオケボックスにおいて、死者3名、負傷者5名を伴う火災が発生したことから、カラオケボックス等における特有の危険要因が指摘されています。
- カラオケボックス等においては、防音構造の個室、利用客ごとに設けられた間仕切り等の内部構造により、個々の利用客が火災に気づきにくく、従業者等による避難誘導も困難となりやすいこと。
- これら個室等が密集した施設形態となっていることから、密閉性が高く、煙・熱が滞留しやすいこと。
- 地上や安全区画への経路が断たれやすい等により、火災時の避難に支障を生ずるおそれがあること。
- 不特定多数の者の利用、とりわけ深夜・早朝における利用客の滞在等に伴い、迅速・円滑な避難行動をとることが難しくなることから、潜在的に逃げ遅れによる人命危険性が大きいこと。
- このほか、飲食の提供に伴い、調理油の過熱放置など火気使用による出火危険性を併せ有するものであること。
- 小規模であることで建物自体に防災設計上の余裕が比較的少ないため、火災時に煙や熱で短時間のうちに建物全体が危険な状態になること。
- 従業員が少なく人手による応急活動に限界があること。
これらのことから、カラオケボックス等においては、万一火災が発生した場合にあっても、その早期覚知・伝達を確実に行い、逃げ遅れを防ぐことが特に必要となります。
(2) 改正の目的
上記のような特性を持った小規模なカラオケボックス等に対して自動火災報知設備の設置を義務付けることにより、万一火災が発生した場合であっても、その早期覚知・伝達を確実に行い、逃げ遅れを防ぎ、もって火災による被害の拡大を防止することが目的です。
2 法令改正の概要(平成20年10月1日施行)
- 消防法施行令別表第1に(2)項ニが追記されました。
- カラオケボックス等について、消防法施行令第21条第1項第3号又は8号において、延べ床面積300平方メートル以上又は地階若しくは無窓階で床面積が100平方メートル以上の階に自動火災報知設備の設置が義務付けられているところですが、平成20年10月1日より面積等の要件にかかわらず、すべてのカラオケボックス等に自動火災報知設備が義務付けられたものです。
3 改正後に対象となる施設
消防法施行令別表第1(2)項ニに、「カラオケボックスその他遊興のための設備又は物品を個室(これに類する施設を含む。)において客に利用させる役務を提供する業務を営む店舗で総務省令で定めるもの」と定められました。
※消防法施行令別表第1(2)項ニに規定する個室については、その形態は多種多様なものが考えられ、壁等により完全に区画された部分だけではなく間仕切り等による個室に準じた閉鎖的なスペース等も含まれます。
※カラオケボックス等とは、一の防火対象物に複数のカラオケ等を行うための個室を有するものをいい、一の防火対象物に当該個室が一しかないものは含まれません。
(1) カラオケボックス
防火対象物の中に複数のカラオケを行うための個室を有するもの。
(2) 総務省令で定めるもの
- インターネットカフェ漫画喫茶等
個室(これに類する施設を含む。)において、インターネットを利用させ、又は漫画を閲覧させる役務を提供する業務を営む店舗
※これに類する施設:間仕切りによる個人スペースなど
- テレフォンクラブ等
風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(昭和23年法律第122号)第2条第9項に規定する店舗型電話異性紹介営業を営む店舗
- 個室ビデオ等
風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行令(昭和59年政令第319号)第2条第1号に規定する興行場(客の性的好奇心をそそるため衣服を脱いだ人の映像を見せる興行の用に供するものに限る。)
4 自動火災報知設備等の設置基準
- 消防法施行令別表第1(2)項ニの施設は、面積・規模にかかわらず自動火災報知設備の設置が必要となります。
- カラオケボックス等の個室には煙感知器を設置するとともに、人為的に警報を停止しても自動的に鳴動状態に移行するように再鳴動機能をもった受信機にする必要があります。
- 自動火災報知設備、非常警報設備に関する基準の細目として、カラオケボックス等で室内又は室外音響が聞き取りにくい場所においては、他の警報音又は騒音と明らかに区別して聞き取ることができるように措置されていることが必要となります。(音響措置)
※室内又は室外の音響が聞き取りにくい場所があるカラオケボックス等については、特定一階段等防火対象物に限らず全ての防火対象物において音響措置を要するものとするほか、従前の地区音響装置及び非常警報設備の非常ベル又は自動式サイレンに対する音響措置に限らず、自動火災報知設備の受信機及び非常警報設備の放送設備のスピーカー(以下「警報装置」という。)もその対象とされました。
- 「他の警報音又は騒音と明らかに区別して聞き取ることができる」とは、任意の場所で65デシベル以上の音圧があることをいいます。
ただし、騒音が65デシベル以上ある場合は、次に掲げる措置又はこれらと同等以上の効果のある措置を講ずる必要があります。
(1) 警報装置の音圧が、当該場所における騒音よりも6デシベル以上強くなるよう確保されていること。
(2) 自動火災報知設備、非常警報設備の警報装置の作動と連動して、警報装置の音以外の音が自動的に停止し、又は常時人がいる場所に受信機又は火災表示盤等を設置することにより、警報装置が鳴動した場合に警報装置以外の音が手動で停止できるものであること。
5 避難管理
煙で避難方向が識別できなくなることを防止する必要があることから、カラオケボックス等の廊下及び通路の床面又はその直近の避難上有効な場所に通路誘導灯又は蓄光式誘導標識を設ける必要があります。
また、利用客の人命安全の確保を図るため、狭山市火災予防条例が改正され、カラオケボックス等に設ける外開き戸のうち、避難通路に面するものにあっては、開放した場合において自動的に閉鎖するものとし、避難上有効に管理しなければならないと定められました。
問い合わせ
消防本部 予防課 組織詳細へ
狭山市大字上奥富1172番地
電話:04-2953-7113
