免除制度と納付猶予制度

国民年金保険料の納付が困難なときは免除制度・納付猶予制度をご利用ください(日本年金機構の審査あり)。国民年金保険料を納付しないと、将来、受け取る年金額が減額されるばかりでなく、受給資格を満たすことができず、老後に年金を受給できなくなる可能性があります。また、万が一のときに障害基礎年金や遺族基礎年金を受給できなくなる場合があります。

免除制度には、全額免除、4分の3免除、半額免除、4分の1免除の区分があり、さらに50歳未満の方を対象とする納付猶予制度があります。申請の際は複数の免除区分の審査を希望できます（50歳未満の方は納付猶予制度も希望できます）。ただし、下記の所得基準を満たしていることが必要です。また、失業した方は所得基準に関係なく免除を受けられる場合があります。
※学生納付特例制度に該当する学生の方は、免除制度・納付猶予制度ともに申請できません。平成28(2016)年7月1日から納付猶予制度の対象者が拡大になり、50歳未満の方が対象となりました。

本人、配偶者、世帯主（納付猶予制度については本人、配偶者）の前年中の所得額が次の計算式の額以下であること。※令和3(2021)年7月以降の場合

計算式中の（A）とは
雑損控除額、医療費控除額、社会保険料控除額、小規模企業共済等掛金控除額、配偶者特別控除額に相当する額、肉用牛の売却による事業所得にかかる控除額

• 障害者1人につき 27万円（特別障害者の場合40万円）
• ひとり親35万円、寡婦27万円
• 勤労学生 27万円

計算式中の（B）とは

• 老人控除対象配偶者または老人扶養親族 1人につき48万円
• 特定扶養親族（16歳以上23歳未満の扶養親族） 1人につき63万円
• 上記に該当しない扶養親族等 1人につき38万円

障害者、寡婦またはひとり親の場合 135万円以下 ＜免除制度（4分の1免除を除く）、納付猶予制度とも同じ＞

老後の年金額を計算するときは、全額免除期間は納付した場合の2分の1、4分の3免除期間は8分の5、半額免除期間は4分の3、4分の1免除期間は8分の7として計算されます。また、一部免除を認められても保険料を納付していないと「未納期間」となってしまいます。なお、納付猶予期間は年金額に反映されません。

• 受給資格期間として認められます(一部免除期間は減額された保険料の納付が必要)

将来、老齢基礎年金を受給するためには、最低10年（120月）の受給資格期間（保険料納付期間等の合計）が必要です。免除期間・納付猶予期間は、老齢基礎年金の受給資格期間に算入されます。

• 万が一のとき

病気やけがで障害が残ったときや死亡といった万が一のときには、一定の基準を満たしていれば、障害基礎年金または遺族基礎年金が受けられる場合があります。

承認期間は、7月から翌年6月（1月から6月に申請する場合は、前年7月から6月)までです。
毎年、前年所得の確認をする必要があるので、引き続き免除を希望する場合は、必ずその年度ごとに再度申請をしてください。
全額免除・納付猶予が承認された方(失業等による特例認定者を除く)で、翌年度以降も継続して審査を希望する方は、再度申請の必要はありません。ただし、申請が却下された場合(翌年度の継続審査で却下になった場合も含む)や厚生年金などに加入し国民年金第1号の資格を喪失した場合などには、再度申請が必要です。

次のものをご用意のうえ、保険年金課の窓口で『国民年金保険料免除・納付猶予申請書』を記入し、申請してください。

免除等を承認された期間であれば、10年前までさかのぼって保険料を納付（追納）することができます。
ただし、3年度め以降の保険料を納める場合は当時の保険料に加算額が上乗せされます。また、一部免除の場合は保険料を納付した期間のみ追納が可能です。