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銅造聖観世音菩薩立像

更新:2011年3月1日

銅造聖観世音菩薩立像

柏原にある円光寺は真言宗智山派の寺院で、本尊は木造の不動明王坐像(ふどうみょうおうざぞう)です。同寺の創建は不明ですが、文政12年(1829)の「過去帳序文」によると仁安3年(1168)に学鑁(がくばん)が創立したとあります。
円光寺の銅造聖観世音菩薩立像(しょうかんぜおんりゅうぞう)は、地元鋳物師(いもじ)の神田氏の手により元亀3年(1572)に製作されたもので、像高は41.5センチメートルです。その姿は左手に未敷蓮華(みふれんげ)(つぼみのハス)を持ち、右手は指を伸ばして(たなごころ)を前方へ向け、すべての恐れを取り除き衆生(しゅじょう)(人類を含むすべての生き物)に安心を与える施無畏印(せむいいん)を結んでいます。
仏像の背中を見ると「円光寺庚申供養(こうしんくよう)」と刻まれていますが、庚申信仰は3世紀ごろに中国の道教徒(どうきょうと)の間で成立した民間信仰の一つです。それによると人の体内には三尸(さんし)という虫が()んでおり、60日ごとに巡ってくる庚申の晩に人が寝静まるとひそかに体内から脱け出して天に昇り、天帝にその人の罪科を洗いざらい報告するというものです。そこでこの日は、三尸が天帝のもとへ行けないように一晩中眠らずに過ごす「守庚申(しゅこうしん)」の習慣が生まれました。
この習慣は、やがて大陸へ渡った仏教徒により我が国へもたらされ、平安時代には朝廷や貴族の間で「庚申の御遊(ぎょゆう)」と呼ばれるものに変化しました。これは庚申の晩に貴族が集まり、酒を飲みながら詩歌管弦(しいかかんげん)でにぎやかに過ごすというもので、身を慎んで静かに夜明かしをするという道教が説くものとは全く異質なものです。しかし、こうした庚申の晩の過ごし方は、中世になるとやがて武家社会にも広がりはじめ、室町時代には仏教的な色彩も加わって庶民にも浸透するようになりました。
この聖観世音菩薩像は、こうした信仰の主尊として信者により造られたものです。

  • 狭山市指定文化財〔有形文化財・彫刻〕
  • 指定日:昭和61年(1986)11月1日

場所

所在地
狭山市柏原1027番地
円光寺

関連項目

社寺

問い合わせ

生涯学習部 社会教育課 組織詳細へ
狭山市入間川1丁目23番5号
電話:04-2953-1111
FAX:04-2954-8671

問い合わせフォームメールへ(新規ウィンドウを開きます)

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