こんな人権問題があります
更新:2011年3月1日
同和問題
私たちは、一人ひとりが人権を尊重され、幸せに生きる権利を持っています。しかし、同和問題は、誰にでも保障されているはずの基本的人権が侵害されるという、わが国固有の重大な社会問題なのです。
同和問題は、封建時代の支配者が、民衆を支配する必要から、政治の仕組みとして確立した、部落差別、身分的差別に起因するものであり、本人の責任とは何の関係もなしに差別される、明らかな人権問題です。
明治4年(1871)に「身分解放令」が出され、身分制度は廃止となり、戦後には、国民すべてに基本的人権を保障する日本国憲法も施行されました。そして、問題の早期解決をめざし、3本の特別立法に基づいて様々な施策が講じられました。その結果、生活環境の改善をはじめとするハード面の格差は大きく改善されてきました。
しかし、結婚問題に代表される差別事象が、今日でも後を絶たない、という現実をどのように考えたらよいのでしょうか。
同和問題を根本から解決するためには、同和問題をはじめとする人権教育と啓発を今後も推進し、差別をすることが、どんなに人を傷つけ苦しみをもたらすのか、差別を受けた人が、どれほどつらく悲しい思いをしているかを、自らの痛みとしてとらえることができるようになることが大切です。
「差別をしない、させない、許さない」という意識を一人ひとりが態度や行動に表し、社会に残る様々な差別や不合理な偏見を解消していきましょう。
女性問題
男女平等の理念は、日本国憲法に明記されており、法制上も男女雇用機会均等法などによって、男女平等の原則が確立されています。
しかし、現実には今なお、例えば「男は仕事、女は家庭」といった男女の役割を固定的にとらえる意識がまだ、社会一般に残っています。そして、このことが様々な男女差別を生む原因となっており、男女の実質的な平等が実現されているとはいえません。
この問題の背景には、長い間、女性の社会進出ができてなかったという現状があることから、最近では、育児休業制度の充実や介護休業制度の導入、学校における家庭科の男女共修など、様々な面で制度の見直しが進められています。しかし、なによりも、一人ひとりが、自らのライフスタイルを見つめなおし、人為的につくられた「男らしさ」、「女らしさ」といった「性差」にとらわれずに多様な人生を選択できる社会を実現するため、努力していくことが必要です。
また、夫・パートナー等からの暴力や職場などにおけるセクシュアルハラスメント、性犯罪などの「女性に対する暴力」の問題も、重大な人権問題です。これらの問題は、女性が被害を訴えにくいことから問題が潜在化する傾向があり、 被害を未然に防ぐためにも周囲の人の理解と協力が必要です。
こうした中、平成11年6月23日には、男女共同参画社会の形成を総合的かつ計画的に推進することを目的とする「男女共同参画社会基本法」が施行され、男女共同参画社会の形成に向けて取り組みが進められています。
子どもの問題
子どもの人権問題には、虐待やいじめ、体罰・不登校などがあります。
これらの問題 は、家庭内の不和、経済的な問題、親子関係、家庭の社会からの孤立など家庭や学校・社会のさまざまな要因が重なって生じています。
子どもをめぐる人権問題は、周囲の目につきにくいところで生じていることが多く、また子ども自身も被害を外に訴えるだけの力が未熟である場合が少なくないので、周囲の大人が充分な配慮をする必要があります。
子どもが 安心して暮らし、健全な成長を歩みながら、社会の一員として自立していくためには、親、大人、そして社会全体が子どもを温かく見守り、一人ひとりの人格や個性を尊重することが、子どもの人権問題を考える上で大切なことです。
高齢者問題
わが国では、平均寿命の大幅な伸びや少子化などを背景として、世界に例をみないほどのスピードで高齢化が進んでいます。2015年には4人に1人が高齢者という超高齢社会になるといわれています。こうしたなか、疾病等のために介護を必要としている高齢者に対し介護者が肉体的・心理的虐待を加える、高齢者の預貯金などを家族等が無断で名義変更をしてしまう などの虐待、また、個人の能力に関係なく高齢者である事のみによって採用されないなどの就業差別といった高齢者に対する人権問題が大きな社会問題となりつつあります。
核家族化などにより高齢者との関わりが減ってきているなか、地域などにおいて高齢者と積極的に交流し、お互いを理解し認め合う関係づくりを進めることが必要となります。
また、高齢者の豊かな経験や知識が生かされ、高齢者が自らの意思に基づき地域の中で積極的に役割を果たしていける社会、また、たとえ 認知症になったとしても、権利を擁護し、尊厳を持ち可能な限り人としての意思を尊重される社会を構築していくことが求められます。
障害者問題
障害者を特別視することなく、一般社会のなかで普通の生活が送れるような条件を整えるべきであります。障害のある人と障害のない人が共に生きる社会こそノーマルな社会であるというノーマライゼーションと、障害者の身体的、精神的、社会的な適応能力回復のための技術的訓練プログラムにとどまらず、障害者のライフステージの全ての段階において、全人間的復権に寄与し、障害者の自立と社会参加を目指すリハビリテーションの理念のもと、「完全参加と平等」の実現を目標に進めていきます。
外国人問題
情報通信機能の発達などを背景とした国際化が進むなかで、狭山市においても外国の姉妹都市である大韓民国・統營市、アメリカ合衆国・ワージントン市並びに友好交流都市の中華人民共和国・杭州市を中心とした文化・スポーツ・教育・産業等の多岐にわたった分野での交流や狭山市国際交流協会と連携した地域の外国人との交流を通じて、外国との関わりが益々増大しています。
そのなかで、言語・宗教・習慣等の違いから、外国人と市民との間で人権を含めた様々な誤解が生じる場合もあります。
言葉や考え方の違いからくる誤解をなくしていくため、外国の文化を理解するだけでなく、日本の文化に触れる機会を積極的に提供し、お互いを理解して尊重することが大切なことです。
そして、外国人の持つ文化や多様性を広く受け入れ、外国人にも暮らしやすい街づくりを進めるとともに、これからの国際社会の一員として、市民一人一人が世界の人々と積極的に交流を深め、国際感覚の醸成を図ることが望まれています。
性同一性障害
性同一性障害とは、体の性と心の性が一致しない、あるいは受け入れられないことにより、社会生活に支障をきたす精神的な疾病の一つです。
一般的には、乳幼児の頃から意識を持ち始めると言われており、思春期を迎え変化する自分の体に嫌悪感を持ち、悩み、体を傷つけてしまうことも珍しくありません。
そして、外見と各種証明書との性別が異なることから、就職、住居の賃貸契約などの社会生活のさまざまな場面で差別や偏見を受け、日々の生活に支障をきたしています。
2004年に「性同一性障害者の性別の取り扱いの特例に関する法律」が施行され、条件を満たせば戸籍の性別変更が可能になり、少しずつ理解されてきましたが、、まだまだ不利益を受けるケースが少なくありません。
性別に悩む人々の理解を深め、人権を尊重する社会を構築していきましょう。
その他の人権問題
- アイヌの人々
アイヌ民族であることを理由として、アイヌの人々は結婚や就職などで様々な差別を受け、経済的にも困難な状況に置かれてきました。また、独自の言語を話せる人も極めて少数となり、アイヌ民族独自の文化が失われつつあります。アイヌの人々の民族としての歴史、文化、伝統及び現状についての理解と認識を深め、その人権を尊重していくことが重要です。 - HIV感染者等
医学的に見て不正確な知識や思い込みによる過度の危機意識の結果、感染症患者に対する偏見や差別意識が生まれています。患者や家族に対する偏見や差別意識を解消していくことが重要です。 - 犯罪被害者やその家族など
犯罪被害者やその家族、少年事件などの加害者本人へのマスメディアの行き過ぎた取材や報道によるプライバシーの侵害等が指摘されています。特に、犯罪被害者やその家族は、直接的な被害のみならず、これに付随して精神的、経済的被害等様々な被害を受けている場合が多く、マスメディアの行き過ぎた取材や報道などによって人権が侵害される場合もあります。犯罪の被害にあった人たちの置かれている状況を理解し、支援に協力していくことが必要です。 - 刑を終えて出所した人
刑を終えて出所した人やその家族に対する地域社会からの偏見や就労の問題があります。真に更生し、社会の一員として円滑な生活を営むには、地域社会や周囲の人々の理解と協力が欠かせないことから、偏見や差別意識の解消が重要です。 - 性同一性障害者など
性同一性障害のある人々などに対する雇用面における制限や差別、性の区分を前提とした社会生活上の制約などの問題があります。性同一性障害などの存在を理解して、偏見や差別意識を解消していくことが重要です。 - ホームレス
野宿生活者、その他安定した居住の場所を有しない人、いわゆるホームレスは、その自立を妨げる様々な要因があり、住居の確保が困難であったり暴行を受けるなどの問題が生じています。偏見や差別意識の解消が重要です。
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