令和2年度市長施政方針

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更新日:2020年2月21日

令和2年度の市政運営に臨む基本的な考え方と主要な施策について申し上げます。
  
昨年も、国の内外において様々な出来事がありました。世相を反映する出来事、時代を感じさせる出来事、希望を感じさせる出来事など様々な出来事がありました。統一地方選挙をはじめとする各種の選挙も行われ、非常に慌ただしい1年を送るなかで、いくつかの出来事は、これまでとこれからの私たちのあり方を象徴するように思えてなりませんでした。
  
5月には、新しい元号「令和」へと改元が行われました。天皇陛下のご即位に関する一連の行事は、私達の国が持つ悠久の歴史と誇り高い文化、伝統の素晴らしさを改めて認識させるだけでなく、新しい時代が、平和で豊かな時代となって欲しいと多くの人々は願ったはずです。また、即位礼正殿の儀の際に現れた虹は、新しい時代の到来を祝福しているかのようでした。
  
9月には、ラグビーワールドカップが日本で初めて開催されました。30年ほど前の日本代表は、世界の強豪チームと互角に戦うことは難しい状況でした。しかし、歴代の桜の戦士たちは自らを鍛え続け、前に進むことを選びました。「ONE(ワン) TEAM(チーム)」を合言葉に戦った彼らは、史上初のベスト8進出という偉業を成し遂げてくれました。夢をあきらめないこと、そして、目標に対する自己犠牲やチームへの貢献、多様性を認め合うことなど、多くの素晴らしいメッセージを伝えてくれました。
  
ちょうどその時期の前後には、大規模な自然災害が全国各地を襲いました。台風19号の際には、本市においては幸いにして、人命や財産に深刻な影響を与える被害はほとんど発生しませんでしたが、河川の状況は非常に危機的であり、避難者数も過去最多の1,400人以上を数えました。これまでに経験したことのない自然災害は、これからも多発することが予想され、様々な危機に備えることは極めて重要となります。
  
昨年、私は市民の皆さんから信託をいただき、2期目の市政を担わせていただくこととなりました。狭山の未来を守るとの信念のもとに、1期目の4年間では、4つの基本方針をもって各種施策に全力で取り組み、市民の皆さんや議員各位のご協力をいただきながら、一定の前進を図ることができたものと感じております。
  
これから私たちが直面する課題は、人口減少や高齢化はもちろんのこと、それらを要因として様々な社会制度の維持が困難になることが予想される2040年問題、産業構造の転換など、幅広く、かつ深刻なものばかりとなります。しかしながら、現状を嘆くばかりではなく、私たちこそが希望を見出し、問題解決にいち早く取り組むことによって、これからの社会をいかに変革していくか、その気概こそが問われているといえます。そうした意味において、令和2年度は事実上、新しい時代の第一歩として重要な意味を持つものであります。
  
令和2年度予算案につきましては、厳しい財政状況が続く中でも、事業の選択と集中により、予算を重点的に配分したところであります。
  
それでは、令和2年度に取り組む主な重点施策について、第4次総合計画の前期基本計画で設定した4つの重点テーマに沿って、ご説明申し上げます。
  

令和2年度重点施策

テーマ1 若い世代を増やす

狭山市の人口は減少傾向が続き、少子高齢化も益々進行してきております。このようななか、令和元年における人口の動態を見ますと、平成29年から2年ぶりに転入が転出を25人上回り、社会増となっておりますが、自然増減では大幅な減となっていることから、引き続き、若い世代のエネルギーが狭山の発展の原動力となるよう、若い世代の増加と定住の促進を図っていかなければなりません。特に狭山市で生まれ育った皆さんには、住みなれた本市において家族を持ち、子育てを行い、両親を含めた3世代で家族の絆を深めながら、本市の発展とともに豊かな人生を歩んでいただきたいと願っております。
  
こうしたことから、平成29年度にスタートした、親元同居・近居支援補助制度につきましては、これまでも本制度を利用して、136世帯、425人が、特に、このうち、子育て世代102世帯、357人が市内へ転居してきたことを踏まえますと、当初は3年間の予定で開始した制度でありますが、転入の促進に一定の効果が認められることから、令和2年度以降も引き続き実施してまいります。
  
また、これに加えて、さらなる定住促進策として、市内で住宅を取得する40歳未満の若い世代の住宅取得を支援する補助制度を創設し、若い世代の転入促進と転出抑制を図ってまいります。
  
また、若い世代を増やしていくためには、若い世代の結婚、妊娠、出産、子育てを切れ目なく支援する環境づくりも重要であります。
  
このうち、結婚支援につきましては、若い世代の結婚の希望を叶えるため、民間事業者と連携した婚活セミナーやイベント等を実施してまいります。また、埼玉県が主体となって立ち上げた、出会いから結婚までを伴走型で支援するSAITAMA出会いサポートセンターの協議会に令和元年度から参画し、同センターの利用を促進してきておりますが、先般、狭山市民から成婚者が出たという報告を受けたところであり、引き続き、同センターの利用を積極的に促してまいります。
  
また、妊娠から育児期における支援につきましては、妊娠の届け出の際に保健師等が妊婦と直接面談し、出産や育児に関する様々な相談や支援等にあたる母子保健型利用者支援事業を実施しております。妊婦との面談率はほぼ100%となっておりますが、引き続き、多岐にわたる相談に対応するため、保健師等の資質の向上に努めてまいります。
  
また、出産後、安心して育児ができるよう、助産師が家庭を訪問し、育児について助言をする訪問指導については、訪問を希望する方が増加していることから、引き続き訪問体制の充実を図ってまいります。
  
なお、子どもを望む夫婦への支援につきましては、不妊の検査と治療及び不育症の検査に要する費用を引き続き助成してまいります。
  

また、子育て期における支援につきましては、保育所の待機児童の解消に向けて、これまでの5年間で326人の定数増を図ってきましたが、昨年4月1日時点では42人が待機児童となりました。本年4月には、入間川地区に民間の法人による75名定員の認可保育所と19名定員の地域型保育事業所が開園することとなっておりますが、未だにすべての待機児童が解消される状況にないことから、令和2年度においては、狭山台幼稚園の跡地を活用した民間の法人による認可保育所を、令和3年4月1日の開園に向け支援するほか、民間保育事業者への人材確保の支援として、保育士等の処遇改善や保育体制の強化に向けた支援を行うなどして、待機児童の解消を目指してまいります。
  
なお、入間中学校の跡地を活用して、子育てに関する包括的な支援を行う拠点施設等の整備に向けて取り組んでいるところでありますが、令和2年度は、既存校舎等の解体を行うとともに、跡地の利活用の基本計画の策定と、拠点施設等の整備を行う民間事業者の募集に向けての準備を進めてまいります。
  
次に、児童虐待の防止につきましては、各小中学校における入学準備説明会に職員が出向き、児童生徒の保護者を対象に虐待防止に関する啓発をするなどして、児童虐待の発生予防に努めております。また、相談支援を担当する職員の研修を充実するとともに、市町村支援専門員の派遣を埼玉県に要請するなどして、職員の専門性の向上を図ることにより、児童虐待の早期発見、早期対応に努めてまいります。
  
また、昨年1月に、本市と所沢市、飯能市、入間市及び日高市の5市の間で、児童虐待防止に関する連携協定を締結いたしましたが、児童虐待防止においては、要保護児童などの転入・転出時における市町村間の情報の引継ぎが課題となっていることから、協定5市の間で定期的に会議を開催し、特に、このなかでは、引継ぎの際に使用する情報提供書の内容の統一に向けて協議を重ねているところであります。今後も、要保護児童などの転入・転出時に職員同士が対面での引き継ぎを行うなど、連携の強化と情報の共有をより丁寧に図ってまいります。
  
次に、学校教育の充実につきましては、生涯学習や生涯スポーツの分野も含めて、令和3年度からの第3次狭山市教育振興基本計画を策定してまいります。
  
また、小学校においては、新たな学習指導要領を踏まえて、生きる力を備え、未来へはばたく“さやまっ子”を育成するために、学力向上の面では、引き続き基礎学力の向上を図っていくと同時に、グローバル化に対応できる素地を養う英語教育と論理的思考力を育成するプログラミング教育の一層の推進を図ってまいります。
  
また、令和2年度から全中学校に学校図書館司書を1名ずつ配置し、読書資料の充実や読書情報の提供などを通して、小中学校における読書活動の充実を図ってまいります。
  
また、授業外での取り組みとして、引き続き、小中学生学習支援事業を実施してまいります。
  
また、地域の力を学校運営に活かすための仕組みとして、コミュニティ・スクール制度について、令和2年度においては、元年度に導入した4校に加え、富士見小学校、狭山台小学校及び狭山台中学校の3校に本制度を設置してまいります。
  
また、学校教育施設の充実につきましては、昨年12月に、国において「GIGA(ギガ)スクール構想」が示されましたが、Society(ソサエティ)5.0時代を生きる子どもたちの教育にとっては、ICTを基盤とした先端技術等の効果的な活用が求められております。こうしたことから、令和2年度においては、校内LAN無線化工事をすべての小中学校で実施するとともに、情報端末については、3人に1台の割合での整備を完了するよう取り組みを進めてまいります。
  
また、小中学校のトイレの洋式化につきましては、令和2年度に、教職員等が使用するトイレの改修工事を小学校8校で実施し、これにより、すべての小学校のトイレ改修工事が完了することから、その後は、中学校についても洋式化を進め、令和4年度には完了できるよう教育環境の向上に努めてまいります。
   
なお、学校の規模と配置の適正化につきましては、狭山市立小・中学校の規模と配置の適正化に関する基本方針に基づき、すでに4つの学年で単学級が生じている小学校のある入曽地区において検討を開始するとともに、学校施設の長寿命化計画を踏まえて、狭山市立小・中学校再編方針(仮称)の策定に取り組んでまいります。
  
次に、学童保育室につきましては、新たに30名の保育の受け皿を確保するため、新狭山小学童保育室を増築し、待機児童の解消に努めてまいります。

テーマ2 まちと産業に活力を

本市の発展に企業の力は欠かせません。これまでも、2つの工業団地に所在する製造業をはじめとする多くの企業は、地域経済のみならず本市の発展に大きく貢献してきました。また、商業、工業に携わる中小企業の存在は、本市に様々な彩りを与えてくれました。しかしながら、今日、企業をめぐる事業環境は大きく変わり、事業そのものの見直しを迫られる転換期を迎えているといっても過言ではありません。
  
このような状況のなか、本市における多くの企業が将来の展望を描けるよう、関係機関と連携しながら、市としても最大限の支援に取り組むと同時に、企業活動のみならず、本市の発展の礎となる都市基盤の整備や、まちづくりに鋭意取り組んでまいります。
  
これに関して、まず、狭山工業団地拡張地区基盤整備事業につきましては、昨年7月に3社の企業の進出が決定いたしました。具体的には、柏原鳥之上地区に、自動車関連機器製造企業が本社機能も含めて立地するとともに、上広瀬西久保地区には、物流施設と食品加工企業が立地することになりました。なお、本事業では、現在、土地区画整理組合が施行する土地区画整理事業により基盤整備を進めておりますが、令和3年度には、各進出企業が操業を開始する予定となっております。
  
また、本市においては業種を問わず、企業の進出意欲が極めて高い状況にあります。昨年においても、医薬品や食料品の製造企業が新たに立地し操業を開始しており、さらには、大手小売業の物流センターが立地し操業を開始する予定となっております。また、現在まで、60社を超える企業から、本市への立地についての問合わせや相談が寄せられておりますが、こうした企業が本市に進出することにより、雇用状況が改善され、地域経済が活性化し、税収の増加につながることから、さらなる産業用地の掘り起こしが急務となっております。
  
こうしたなかで、東中学校跡地については、令和2年度は、引き続き既存校舎等の解体に取り組むとともに、産業系の土地利用に向けて推進を図ってまいります。
  
なお、本市においては、事業所の9割以上が従業員30人未満の事業所となっております。
  
これに関して、地域経済の活性化や雇用機会の安定的な確保を図るうえでは、これらの中小企業や小規模事業者、また、創業を志す人々に期待するところも大きく、そのためには、こうした事業者が抱える様々な経営上の課題に寄り添い、解決に向けての支援を行っていく必要があります。そこで、昨年4月に、専門相談員によるビジネスコンサルティング業務を行う狭山市ビジネスサポートセンター、Saya(サヤ)Biz(ビズ)を産業労働センターの業務として開始いたしました。相談件数については、本年1月末までで延べ1,110件となっており、また、9割を超える相談者が満足感を示しております。今後も、引き続き、Saya-Bizを通じて、中小企業をはじめとする多くのチャレンジャーの販路拡大、新製品開発、新分野開拓などを支援してまいります。
  
また、本市は、2つの工業団地を有する県下有数の工業都市であり、優れた技術や製品を有するモノづくり系企業が多く立地しておりますが、市内企業の優れた技術や製品、働く人々の熱意を、「本物づくりのまち狭山」というコンセプトのもと、積極的にPRし、これを通じて、市民の地元企業に対する愛着と誇りを醸成してまいります。
  
なお、市内の企業が抱えている様々な課題といたしましては、従業員の確保のほか、事業用地の確保、生産設備の老朽化への対応などがありますが、こうした課題に対しましては、市としても、産業振興課を窓口に、ワンストップで必要な支援等に引き続き取り組んでまいります。また、業種間の枠を越え、新たな価値を創造できるよう、狭山商工会議所と連携して、異業種間交流を推進してまいります。
  
次に、農業の活性化につきましては、「狭山ブランド」の確立に向け、首都圏の市場で高く評価されている里芋をはじめとして、ほうれん草や枝豆など、高品質でおいしい狭山の野菜を広くPRするとともに、意欲のある農業者が魅力ある元気な農業を実践していけるよう、農業用機械の導入や畑地かんがい施設の更新について、引き続き支援してまいります。
  
なお、機械選別による出荷の省力化と出荷物の高位平準化等を目的に、現在、JAいるま野が建設している「里芋等選果施設」につきましても、本年10月の稼動に向けて引き続き支援してまいります。

また、環境にやさしい農業を推進するための一環として、農業者に生分解性マルチフィルムの使用による作業の省力化と環境への負荷の軽減を検証できる機会を提供してまいります。
  
また、農業の担い手の確保という課題に対しましては、地域における農業の将来のあり方を話し合い、中心経営体への農地の集約化を図るため、人・農地プランの対象地区の拡大を図ってまいります。
  
また、狭山茶につきましては、ブランド力の一層の向上を目指し、県内11市町と連携し、狭山茶の「自園・自製・自販」という特色ある農業システムの農業遺産としての認定に向けて再チャレンジするとともに、お茶を活かした食品などの開発について、企業や大学、狭山商工会議所と連携して取り組んでまいります。
  
次に、地域商業の活性化につきましては、令和元年度に、埼玉県のNEXT商店街プロジェクト事業を活用して、新狭山北口商店会と協働で第1回シンサヤママーケットを開催し、大変好評を博したところでありますが、今後も、こうした取り組みをモデルとして、地域と連携して活性化に取り組む商店街や商業者の活動を支援してまいります。
  
次に、観光の推進につきましては、令和2年度は、東京2020オリンピック競技大会のゴルフ競技の開催会場市として、国の内外から多くの来訪者が本市を訪れることから、この機会を捉え、狭山市観光協会などと連携して、本市の観光名所や特産品、イベントなどを積極的にPRしてまいります。
  
また、入間川河川敷に賑わいの創出を図るための入間川とことん活用プロジェクト事業につきましては、民間事業者による飲食施設の出店が決定したことから、飲食施設の令和2年度中のオープンに向けて周辺環境の整備を進めるとともに、子ども向けの大型遊具を設置してまいります。また、入間川河川敷のイベントとして、さくら祭り、灯の川、義高のこいのぼりなどの市民主体の催しが定着してきていることから、市としても、PR等の面で支援してまいります。
  
次に、都市基盤の整備につきましては、まず、入曽駅周辺整備事業については、一日も早い整備を望む市民の皆さんの声や、議員各位のご理解をいただき、平成30年4月に策定した基本計画を基に、市民の皆さんの期待に応えるべく着実に取り組みを進めてまいりました。令和元年度に土地区画整理事業の施行を認可したことを踏まえ、令和2年度には、関係地権者に対して仮換地の指定を行った後、建物移転補償契約を締結し、その後、一部の工事に着手してまいります。
 
また、橋上駅舎と東西自由通路の整備については、鉄道事業者と締結した協定に基づき、基本設計を進め、また、民間の商業施設の誘致については、募集要項を定め、事業者の募集と選定を行ってまいります。
 

なお、入曽駅周辺の道路の整備については、周辺交通の円滑化が図られるよう、土地区画整理事業の進捗に合わせて、市道の拡幅整備に取り組むとともに、周辺の県道についても埼玉県と連携して整備を図ってまいります。
  
次に、都市計画道路の整備につきましては、狭山市駅東口へのアクセスの強化と周辺地域の土地利用の促進に向けて、狭山市駅加佐志線の用地取得を進めるとともに、道路整備工事等にも着手してまいります。また、狭山日高インターチェンジと狭山工業団地を結ぶ交通ネットワークの充実と周辺地域の土地利用の促進に向けて、笹井柏原線の用地取得と道路整備工事等を進めてまいります。
  
また、一般市道については、今後、舗装の老朽化等により維持管理に多額の費用が必要になることから、予防保全型の管理手法を基本に、長寿命化を進めてまいります。
  
次に、雨水対策につきましては、河川の氾濫を防ぐため、埼玉県が進めている不老川の改修事業を積極的に支援するとともに、個人住宅への雨水貯留施設や浸透施設の設置を促進し、河川への雨水の流出抑制を進めてまいります。
  
次に、水道事業につきましては、鵜ノ木浄水場の耐震改修をはじめとして、施設の計画的な更新や耐震化を進めるとともに、有収率の向上により、安定的な給水体制の確保と経営基盤の強化に努めてまいります。
  
また、下水道事業につきましては、引き続き、市街化調整区域第4期事業として、汚水管の整備を推進するとともに、雨水対策として、埼玉県が実施している不老川の改修事業と連携して、入曽駅周辺の市街地における雨水管の整備を推進してまいります。さらには、施設の機能を持続的に維持するため、施設の計画的な更新や耐震化を進めてまいります。
  
次に、快適な都市空間を構築するためには、環境の保全、ごみの減量化、緑地の保全などにも取り組んでいく必要があります。
  
これに関して、国連においては、持続可能な開発目標、いわゆるSDGs(エスディージーズ)について、17のゴールを示しておりますが、環境面からは、このなかの目標として、エネルギー、気候変動、海や陸の豊かさを守ることなどに、経済、社会、環境の3つの側面から総合的に取り組むことが自治体にも求められております。そこで、こうしたSDGsの取り組みを、市民や事業者に広く周知するとともに、市の事務事業についても、SDGsの理念を踏まえながら、環境とも調和を図り、取り組んでまいります。また、低炭素社会を目指して、引き続き、太陽光発電システムなど住宅用省エネルギーシステムの設置に要する費用を助成してまいります。
  
また、近年、特定外来生物による在来生物への被害が増加しており、特に、埼玉県内でサクラなどの樹木を衰弱させ、枯死させる危険性のある特定外来生物が発見されておりますが、本市においても、公園や街路樹などに被害が発生することが懸念されることから、これら外来生物から既存の生態系を守るために、市民団体などと協働して、早期発見による被害の防止に取り組んでまいります。
  
また、ごみの減量化につきましては、世界的に海洋汚染の原因となっているプラスチックごみの削減の一環として、レジ袋の有料化が本年7月から義務化されることを踏まえ、ノーレジ袋の徹底や、使い捨プラスチックの削減に向けて取り組んでまいります。
  
また、食品ロス削減推進法の趣旨にのっとり、「3010運動」や「食べ切り運動」などの普及啓発を行うとともに、フードドライブの活動を支援するなど、食品ロスの削減に市民、事業者と連携して取り組んでまいります。
  
さらに、市民が、リアルタイムにごみに関する情報を入手できるよう、ごみ分別アプリを導入し、ごみの収集日やごみの出し方はもちろんのこと、収集方法に変更が生じた際にも、素早く情報の提供を行ってまいります。
  
次に、緑地の保全につきましては、堀兼・上赤坂公園周辺の平地林の公有地化を引き続き推進するとともに、市民や市民団体などと連携して、緑地の保全活動の促進を図ってまいります。また、令和元年度から譲与されることとなった森林環境譲与税を有効活用するため、令和3年度からの事業実施に向けて、平地林の整備保全計画を策定してまいります。

テーマ3 楽しめる健康高齢社会を

日本の人口動態は激変いたしました。1947年から1949年にかけて生まれた団塊の世代はもう間もなく75歳以上となりますが、この時期には、1年間に約270万人が出生しました。しかし、厚生労働省が発表した人口動態では、昨年の出生数は86万4千人に急減したとのことであります。
  
団塊の世代が75歳以上となる2025年問題、そして、団塊ジュニアの世代が65歳以上になる2040年問題に私たちは向き合い、これに対応する準備をしなければなりません。本格的な超高齢社会の到来が迫るからこそ、老若男女問わず、意欲のある人々が働き、活躍できる社会を目指していくことは、本市にとっても、可能性に溢れた活力ある社会の形成につながっていくはずです。そのためにも、市民の皆さん1人ひとりが健康づくりに励んでいただき、医療、介護をはじめとする社会保障制度を持続可能な形にしていく努力が求められております。また、こうした努力の積み重ねは、現在、必要性が叫ばれている全世代型の社会保障制度の構築に欠かせないものであり、次の世代の未来にも大きな影響を与えることになると考えられます。
  
そこで、市としても、1人ひとりの生活習慣の改善と健康維持の増進による健康寿命の延伸を確かなものにするため、令和4年度からの新たな健康日本21狭山市計画の策定に取り組んでまいります。
  
こうしたなかで、保健予防の充実につきましては、マンモグラフィ装置の更新を図り、より精度の高い検診を行うことで、乳がんの更なる早期発見につなげてまいります。また、同装置の更新期間中には、子宮がん検診と乳がん検診をセットにしたバス検診を試行的に実施してまいります。さらに、流行が懸念される風疹については、公的な予防接種を受ける機会のなかった40歳代から50歳代の男性に対する抗体検査と予防接種を引き続き実施してまいります。
  
なお、本年1月下旬から世界各地で感染が拡大している新型コロナウイルスによる肺炎への対応については、感染拡大防止に向け、国や埼玉県など関係機関と連携し対応を図ってまいります。
  
また、ふれあい健康センターサピオ稲荷山につきましては、民間事業者を活用した施設の改修と管理運営に向けて、実施方針の策定や民間事業者の募集等を行い、健康増進施設としての機能の継続を図ってまいります。
  
次に、福祉の総合的な推進につきましては、様々な生活上の問題を抱える世帯に対して、トータルサポート推進室を窓口に、支援体制の充実を図ってまいります。また、令和3年度からの第4期狭山市地域福祉計画を策定してまいります。
  
また、地域包括ケアの推進につきましては、高齢者が住み慣れた地域で安心して暮らすことができるよう、医療・介護・生活支援などのサービスを一体的に提供する地域包括ケアシステムの構築を目指し、令和2年度には、地域包括ケアの中核機関としての機能を担う地域包括支援センターを水富圏域に新たに設置することにより、相談体制の強化を図ってまいります。
  
また、令和3年度からの第8期狭山市高齢者福祉計画・介護保険事業計画を策定してまいります。
 
次に、障害者福祉の充実につきましては、障害のある方もない方も、互いに人格と個性を尊重しあえる社会の実現を目指し、サポーター数も1,400人を超えた「あいサポート運動」を通じて、障害者への理解の促進を図るとともに、障害のある方の生活の安定と自立に向けて、就労支援の充実を図ってまいります。
  
また、令和3年度からの第5次狭山市障害者福祉プランを策定してまいります。
 
次に、楽しめる健康高齢社会をつくるためには、交通、防災、防犯にも取り組んでいく必要があります。
  
このうち、公共交通につきましては、茶の花号の運行ルート等の見直し後の利用状況等の調査・検証を踏まえて、茶の花号の運行のより一層の充実について、地域公共交通会議において協議してまいります。また、交通空白地域の解消に向けて、新たな地域コミュニティ交通の導入についても協議し、早い段階で具体化が図れるよう取り組んでまいります。
  
次に、交通安全対策につきましては、子どもと高齢者の自転車による事故の防止に重点を置いて、交通安全意識の高揚と交差点等における安全対策の強化等に取り組んでまいります。また、高齢運転者による自動車の交通事故が多発していることから、ペダルの踏み間違いによる急加速を抑制する装置の購入に対する補助制度や、高齢者の運転免許証の自主返納を促進する制度を導入してまいります。
  
次に、防災対策につきましては、昨年の12月に制定した狭山市防災基本条例に基づいて、市民、事業者、市が、それぞれの責務と役割を果たすなかで、相互に連携し協力して防災対策に取り組むことができるよう、防災意識の高揚や充実を図ってまいります。
  

また、昨年、全国的に多大な被害をもたらした台風19号の教訓を活かすため、本市としても、台風19号の検証を踏まえて、入間川浸水想定区域等において、自治会や消防団等と連携し地域防災力の向上を図ってまいります。
  
さらに、災害時要援護者に固定電話などを通じて避難情報等を配信する「避難情報等電話一斉配信サービス」について、入間川浸水想定区域内の災害時要援護者も対象に加え、情報伝達の充実を図ってまいります。
  
また、消防団については、各分団の団員数や車庫数などの実態を踏まえ、各分団の組織の再編と施設等の整備について、具体的に推進してまいります。
 
また、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県とこれらの県の政令指定都市による9都県市合同防災訓練が、毎年それぞれの都県で実施されておりますが、令和3年度の埼玉県における訓練が本市を会場として開催されることとなったことから、令和2年度においては、埼玉県に職員を派遣するなど開催に向けての準備を進めてまいります。
  
次に、防犯対策につきましては、市内における刑法犯認知件数は、年々減少傾向にあるものの、振り込め詐欺については、平成31年4月時点で、狭山警察署管内における被害認知件数が、県下ワーストワンとなったことから、同年5月に振り込め詐欺非常事態宣言が発令されました。これを受け、広報誌、ポスター、防災行政無線及び各種SNS等の媒体を通じてさらなる注意喚起を図るとともに、警察はもちろんのこと、自治会、地域の防犯団体、事業所等との連携の強化も図っておりますが、残念ながら、昨年の1月から12月までの被害認知件数は、一昨年を14件上回る42件となっております。このため、今後も引き続き被害の撲滅に向け、関係機関と連携して振り込め詐欺の防止に努めていくとともに、高齢者の防犯意識の高揚を促してまいります。
  
さらに、楽しめる健康高齢社会をつくるためには、生涯学習、生涯スポーツ、文化振興にも取り組んでいく必要があります。
 
このうち、生涯学習の促進につきましては、生涯学習の機会や場の充実を図るとともに、学校支援ボランティアセンターや学校応援団と連携し、生涯学習の成果を学校支援に活かす取り組みを促進してまいります。
  
また、令和3年度からの第6次狭山市生涯学習基本計画を策定してまいります。
  
また、公民館については、地域の学習ニーズや社会の要請に応えて各種講座等を開催するとともに、学びにより培った成果を、学校の支援や地域のまちづくりなどに活かせるよう取り組んでまいります。
  
また、さやま市民大学においては、まちづくりを担う人材の育成とその人材を活かす仕組みづくりを目的とし、幅広い年齢層の方を対象に、魅力あるまちづくり、防災、健康づくりなど、地域の課題を解決するための講座を開催してまいります。
  
次に、生涯スポーツの促進につきましては、令和2年度はオリンピックイヤーであることから、市民のスポーツに対する意識をより一層高めるとともに、誰もが気軽にスポーツを楽しむことができるよう、各種スポーツ教室等を開催するほか、各種スポーツ団体の活動を支援してまいります。
 
また、令和3年度からの第2次狭山市スポーツ推進計画を策定してまいります。さらに、新たな武道館については、令和4年度の供用開始に 向けて、工事に着手してまいります。
  
また、公園のスポーツ施設についても、老朽化が進んでいることから、計画的な改修を行ってきておりますが、令和2年度は新狭山公園のテニスコートの改修を行ってまいります。
  
次に、文化の振興につきましては、市民の自主的な文化活動を引き続き支援するとともに、美術品等取得基金を活用して収集した狭山市ゆかりの文化人の作品を、新しくオープンする入曽地域交流センターなどの公共施設で展示し、市民の郷土への愛着心を醸成してまいります。
  
また、全国に誇れる文化イベントとなった「さやま大茶会」については、本市で育んできた茶の伝統文化の魅力を市の内外に発信し、お茶の産地としての本市のイメージアップを図ってまいります。

テーマ4 市政運営をみんなの力で

平成31年4月に「協働によるまちづくり条例」が施行されました。ここに至るまでの間、多くの市民の皆さんから本市のまちづくりに対して熱いご意見をいただきながら、条例の制定に取り組んでまいりましたが、今後は本条例をもとに、市民、事業者、行政が各々の役割を自覚し、相互に連携して「自分たちのまちは自分たちでつくる」との思いを形にしていきたいと考えております。
  
こうしたなか、7月には、いよいよ東京2020オリンピック競技大会が、本市においても開催されます。大会に向けては、本市のほか、市議会、関係行政機関、自治会連合会、商工業団体、スポーツ団体、文化団体、大学等、32の団体により構成される「東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会狭山市推進委員会」を設立し、協働の理念をもとに、大会の成功に向けて準備を進めておりますが、引き続き、関係者の皆さんのご協力をいただきながら、市民はもちろん、大勢の来訪者からも喜んでいただけるよう、また安全かつ安心な大会となるよう、全力で取り組んでまいります。
  
具体的な取り組みといたしましては、まず、3月下旬から、オリンピックをイメージした横断幕やのぼり等でまちを彩る「都市装飾」を市内の公共施設等において順次実施し、大会本番に向けての機運を醸成してまいります。また、大会直前の6月には、狭山市駅西口周辺と稲荷山公園駅ロータリーに大型のバナーやフラッグを掲げ、オリンピックに向けての祝祭感を高めてまいります。
  
また、7月7日には市内を聖火リレーが通過いたしますが、多くの市民にとって、一生に一度の体験にふさわしいイベントとなるよう、多くの関係団体とも協力して、成功に導きたいと考えております。さらに、7月末からのゴルフ競技開催期間中には、国の内外からの来訪者に対して、本市の魅力を活かした狭山流おもてなしを展開するほか、8月8日には、チケットを持たない方も競技中継などを通してオリンピックの興奮を体験できるイベントとして、東京2020ライブサイトを市民会館で開催してまいります。
  
さらに、次の時代を担う子どもたちには、スポーツの素晴らしさや世界中の人々と交流する楽しさを体験するなかで、一生の心の財産となるレガシーを創出させたいと考えており、そこで、市内の公立小中学校の児童生徒に、様々な競技を会場で観戦する機会を提供してまいります。
  
繰り返し申し上げますが、オリンピックについては行政だけでなく、市民や各種団体をはじめとして、オール狭山で取り組んでいくことが重要であります。関係する皆さんには、開催期間中はご迷惑をおかけする場合もあるかと思いますが、大会の成功に向けて、ご協力をお願いいたします。
  
次に、協働の推進につきましては、これまでも、さやま市民大学などで協働を担う人材の育成に取り組むとともに、市民と行政による協働事業の推進を図ってまいりましたが、今後は、市民が主体となり、まちづくりに取り組むための仕組みをさらに充実させ、心豊かで活力に満ちた地域社会の実現を目指してまいります。
  
また、入曽地域交流センターが本年4月1日に供用を開始いたしますが、当センターは、公民館と地区センターの機能を継承しつつ、地域のまちづくり活動や交流の拠点として整備したもので、学習・文化・スポーツ・健康・福祉・まちづくりなどの様々な面で、地域住民の活動や交流の促進を図り、これを地域のまちづくりにつなげてまいります。
  

次に、情報の発信につきましては、本年3月に、市の公式ホームページを訴求性とユーザビリティに優れ、災害時にも強いホームページへとリニューアルし、これにより、市政や地域に関する情報を、より分かりやすく伝えてまいります。なお、災害時には、ホームページのほかに、情報の拡散性に優れたSNSも活用し、避難所開設の情報をはじめとして、気象情報や道路の通行止めの情報、さらには、刻一刻と変化する河川の情報などを発信しておりますが、今後も必要な情報をリアルタイムで発信してまいります。

  

次に、シティプロモーション活動につきましては、市の魅力を高めるための事業に取り組んでいる市民団体や事業者などともネットワークづくりを行い、それぞれが実施する事業を効果的に情報発信してまいります。

  


次に、ふるさと納税につきましては、市内事業所が製造する返礼品が評判となり、返礼品全体への注目も高まり、令和元年度の納税額は、前年度に比べ2倍以上に増加しております。今後においても、更に多くの方々に本市を応援していただけるよう、また、返礼品を提供していただいている市内事業者の販路拡大や売上向上にもつながるよう、ふるさと納税制度のさらなる促進を図ってまいります。なお、毎年、大変好評を博しております入間航空祭を活用したふるさと納税については、多くの方々からの要望に応え、入間航空祭当日の観覧席の数を増やすとともに、前日の飛行訓練にも観覧席を設置するなどしてまいります。
  
次に、人権尊重意識の高揚につきましては、あらゆる人権が尊重される地域社会の実現に向けて、引き続き、啓発活動に取り組んでまいります。
  
また、平和意識の高揚につきましては、戦争体験者の語り部等による「平和を願う講演会」を市内の全小中学校の児童生徒を対象に、引き続き実施してまいります。
  
次に、事務の効率化につきましては、令和元年度は、AI技術の活用について、保育所等の入所選考にかかる実証実験を行っているところでありますが、令和2年度は、この実証実験の結果をもとに、AI保育所入所選考システムの導入を進めてまいります。さらに、会議録の作成時間の大幅な短縮が見込める、AI音声認識議事録作成システムの導入も進めてまいります。
  
また、入力作業を自動化することで業務に対する負担を軽減するRPAの活用については、ふるさと納税と介護保険の2つの業務について、導入の効果を検証しているところであり、その効果を見ながら対象業務をさらに広げてまいります。
  
また、令和3年度からの第3次狭山市情報化基本計画を策定してまいります。
  
また、事務事業の見直しにつきましては、事務事業評価について、引き続き、SWOT分析の手法を取り入れた評価と、市民の視点や感覚等を取り入れた外部評価により、評価の客観性や透明性の向上を図るとともに、評価結果を事務事業の見直しに活かしてまいります。
  
次に、行政組織につきましては、地域コミュニティ交通の導入による公共交通の更なる充実を図るため、公共交通担当課長を交通防犯課内に配置いたします。また、特定妊婦等への対応を含めて、主に母子保健や成人保健を所掌する保健指導担当課長を保健センター内に配置いたします。
  
また、職員の定員管理につきましては、多様化する行政課題や市民ニーズを的確にとらえたうえで、将来を見据えた定員管理のもと、必要な職員を適正に配置してまいります。
  
次に、公共施設等につきましては、公共施設再編計画に基づき、再編が必要な施設について、具体的な再編の方法等の検討を進めてまいります。また、施設の管理については、定期的な点検や診断結果を踏まえて、予防保全に努めることで、施設に係るライフサイクルコストの縮減に取り組んでまいります。
  
次に、第4次総合計画につきましては、前期基本計画の計画期間が令和2年度で終了することから、令和3年度からの5年間を計画期間とする後期基本計画の策定に、令和元年度から取り組んでおりますが、市民意識調査の結果や市民会議等での検討を踏まえて、令和2年度中に後期基本計画を策定してまいります。
  
次に、本市と、所沢市、飯能市、入間市及び日高市で構成する埼玉県西部地域まちづくり協議会につきましては、令和3年度からの第3次埼玉県西部地域まちづくり構想を策定し、圏域の特性や資源を活かした魅力と活力のあるまちづくりに引き続き取り組んでまいります。
  
また、まち・ひと・しごと創生総合戦略につきましては、令和元年度をもって5年間の対象期間が満了となりますが、これを1年延長し、その後、令和3年度からスタートする第4次狭山市総合計画後期基本計画と一体のものとして策定する予定であり、これにより総合計画と同期したより実効性の高い戦略としてまいりたいと考えております。
  
また、SDGsの推進につきましても、現在、基本的な方針を取りまとめているところでありますが、今後は、この方針を踏まえて、令和3年度からスタートする狭山市総合計画後期基本計画において、各施策とSDGsとの関係性を示しながら、後期基本計画と連動する形でその推進を図ってまいりたいと考えております。

令和2年度予算概要

次に、以上申し上げました重点施策を盛り込んだ令和2年度予算案について、その概要を申し上げます。
  
まず、歳入予算につきましては、歳入の根幹をなす市税に関し、法人市民税が、米中貿易摩擦等の影響による世界的な景気減速や、地域間の税収の偏りを是正するための法人課税に係る税制改正により、大幅な減収を見込んだことにより、市税全体でも前年度より減額となっております。
  
地方譲与税及び利子割交付金などの各種交付金につきましては、平成30年度決算や令和元年度の交付見込みなどを勘案して計上したものであり、このうち、法人事業税交付金は、法人市民税の税率引き下げによる減収分の補てん措置として創設されたものであります。また、地方交付税につきましては、国の地方財政計画の動向や令和元年度の交付実績を勘案して、前年度より増額としたものであります。
  
国庫支出金につきましては、幼児教育と保育の無償化に伴う交付金の増などを見込んだことにより、前年度より増額となったものであり、また、県支出金につきましては、強い農業づくり支援事業費補助金の皆減などにより、前年度より減額となったものであります。
  
繰入金につきましては、狭山市駅加佐志線整備事業や入曽駅周辺整備事業等の財源として都市基盤整備基金からの繰り入れを行うなど、目的基金からの繰り入れを積極的に行った結果、財政調整基金からの繰り入れも含め、前年度より増額となったものであります。
  
市債につきましては、狭山市駅加佐志線整備事業債や公共施設解体 事業債などの増により、前年度より増額としたものであります。
  
次に、歳出予算につきましては、市民ニーズが多様化しているなかで、事業の選択と集中を図り、只今申し上げました重点施策を中心に、積極的に予算配分を行ったものであります。
  
この結果、一般会計の予算額は、前年度対比3.4%増の482億200万円となりました。また、特別会計は、介護保険特別会計について、要介護認定者の増加に伴う介護保険給付費の伸びを見込んだことなどにより、約10億6,600万円の増額となったことから、特別会計全体の予算額は、前年度対比4.5%増の302億7,779万1千円となり、さらに、公営企業会計の予算額96億3,365万円を加えた全会計の予算額は、前年度対比3.4%増の881億1,344万1千円となったものであります。

 

結びに

以上、令和2年度予算案の編成に当たりましての基本的な考え方と重点施策について申し上げました。
  
本年の干支は、庚子(かのえね)であります。ねずみは、十二支の始まりであり、ねずみ年は、繁栄、発展など、新しい芽が伸び始める年と言われ、また、庚には、これまでの継承の上に改革をしていくとの意味が込められております。
  
私たちの歩み、そして市の歩みは、これまでの積み重ねの延長線上にあります。このことは、まちづくりはもとより、環境や福祉、教育などの様々な分野での取り組み、さらには、財政上の問題への対応、人事制度の運営や人材の育成など、すべてに言えることです。一言で言えば、「これまでがこれからを決める」ということでした。
  
昨年、1年間に生まれた子どもの数はおおよそ800人、平成元年の出生数の半分となっております。人口構成はもちろん、産業構造という国や地域の根幹をなす要素も劇的に変わってきております。この変化は、今後も避けることができないでしょう。だからこそ、これから生じる課題を直視し、これまでの前提はもちろん、制度や仕組みを見直すことにより、社会全体の持続可能性を高めていくことが必要であります。
  
改めて申し上げますが、私たちはどんな時代になっても、将来の安全・安心を支えていかなくてはなりません。次世代にも持続可能な地域をつくらなければなりません。本市に住んで、幸せな人生を送ることができることの実感を、市民の心に育んでいかなければなりません。
  
私は、新元号「令和」に込められている願いである、市民の皆さんが明日への希望とともに、それぞれの花を大きく咲かせることができる地域をつくるため、そして、より良い「これからの狭山の姿」を描いていくために、力強く、事業を前に進めてまいります。
  
オリンピックイヤーを迎えた本年、私たちの力が試されます。これまで、先人たちが築き上げてこられた多くの努力に感謝しながら、本市の発展のために全力で市政運営に取り組むことを申し上げまして、施政方針とさせていただきます。

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総合政策部 財政課

狭山市入間川1丁目23番5号

電話:04-2953-1111

FAX:04-2954-6262

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