所沢税務署管内 税務連絡協議会会長賞

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更新日:2023年12月5日

当たり前じゃない二百円

西武学園文理高等学校 二年 小宮 玲

高校一年生の春、病院のお会計で衝撃を受けた。何度もそこに掛かったこともあるし、別に自分でお会計するのが初めてというわけではなかった。それでも私はレジに表示される数字に目を見開いた。
私の住む街では、子供医療費助成制度のおかげで中学生まで医療費が二百円となる。また、その助成金の一部に税金が使われている。ケガが多く時にはリハビリを必要としていた私はよくこの制度のお世話になっていた。ただ当時の私はそんなことも知らず、ぼーっと「子供の医療費ってみんな二百円なんだな。」 なんて呑気に考えていた。それに加えこの状態が成人するか親の扶養から外れるまでずっと続くだろうそんな風に思っていた。
しかし、高校生となった私が病院のレジで目にしたのは、見なれた二百円ではなくその四倍ほどの値段だった。単価としてみればそれ程高くないかも知れない。ただ塵も積もれば山となるように月に何回も通っていればそれなりの金額になるだろう。私はこの時、当たり前だと思っていた二百円のありがたみを実感した。帰宅してから母に聞くと保険証についていた緑色の紙が受給者証だったらしい。
いつも保険証をカバンに入れるときに邪魔だと感じていたものにそんな機能があるとは思いもしなかった。
そして今は、制度の対象者が高校生までに変わり私の眼には見なれた二百円という数字が戻ってきた。邪険に扱っていた緑色の紙には、少し感謝の気持ちが芽生え始めた気がした。
これからの私の人生、税金に関わらずには生活していくことはできないだろう。きっと今後税金という言葉に触れるたびにこのことが脳をよぎるのかなと思う。将来、給料明細から差し引かれることになるお金も、今の私のような誰かの役に立てると考えると前向きに捉えられるような気がする。そのため、これからも税金についての感謝とその役割を忘れず生活していきたい。

このページに関するお問い合わせは
総務部 市民税課

狭山市入間川1丁目23番5号

電話:04-2937-5073

FAX:04-2954-6262

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