狭山市優秀賞

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更新日:2023年12月5日

税で救える命

西武学園文理高等学校 二年 寺岡 紅美

「救急車をタクシー代わりに呼んだ。」
ニュースを見ているとそんな言葉が私の耳に流れてきた。どうしてそんな事をするのか私は興味を持ったので調べてみると、驚くことに、このように本来の救急車の使い方をしていない事例が次々と出てきた。蚊に刺されてしまったから、歯が痛むから、日焼けで全身が痛いからなど、にわかには信じられないような事例ばかりである。
日本は世界では珍しい救急車の利用料金が無料という国である。ほとんどの国が有料である。例えば、アメリカで救急車を利用した場合、約三百ドル(日本円に換算すると約四万三千円)を払う必要がある。また、オーストラリアは州によって払う値段が変わってくるが、高い州だと日本円で約十六万円を払わなければならないことがあるそうだ。
冒頭のような使い方をした人々は、救急車が無料だから本来の使い方とは違うのに呼んだのだろう。どうしたらこのような人々を減らすことが出来るのだろうか。私は無料がいけないのではないか、と考えた。調べてみると、救急車は一回につき、本来払わなければいけない費用が、約四万五千円程のお金がかかるらしい。
今回のこの作文を書くにあたって、情報を探していたところ、あるサイトで「前払いで四万五千円を払っていただけますか。」と運ばれている人に救急隊員の人が聞いている、というイラストを目にした。私はそれを見たとき、払えるわけないよ、と感じた。自分が危険な状態の中、一刻も早く助けてほしいという思いで救急車を呼んだはずだからだ。
このように感じた時、私はやはり救急車を有料にするのは、違うと感じた。もし、有料にしてしまうと、誰かが救急車を必要としていても、自分が代わりに呼ぶということが難しくなったり、救急車を呼びたくても、お金がなかったら中々呼ぶことが出来ず、助かる命も助からないということなど、救急車を呼ぶという行為自体を億劫に感じてしまう可能性がある。そうなってしまったら、今問題になっている日本の人口減少という問題に更に拍車をかけてしまうかもしれない。そう考えると、私は救急車は今まで通り、無料がよいと考える。
私は冒頭の様な人々だけに限らず、皆にお願いをしたいと思う。それは、本当に救急車を呼ぶべきかどうか分からなかったり、緊急ではないが、病院に行くべきかどうか知りたい場合は、まずは「♯七一一九」にかけるということだ。救急車は私達の税金で人々を助けに走っている。それをなるべく有用に使っていけるように、私達もこのような情報を知るという行動を積極的に起こしていくべきだと私は考える。

このページに関するお問い合わせは
総務部 市民税課

狭山市入間川1丁目23番5号

電話:04-2937-5073

FAX:04-2954-6262

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