研修会報告
2025年6月12日(木曜日)教育センター大研修室で開催しました。学校運営協議会初任委員など33名が参加し、狭山市の学校運営協議会やSCSCについての説明・情報提供の後、6グループで情報交換や意見交換を行いました。
各学校の第1回の学校運営協議会の状況などについての情報交換の後、子供たちの課題や子供を取り巻く地域の課題を出し合い、課題についてどんな取り組みができるか話し合いました。
参加者からは、「学校運営協議会と評議員の違いが分かった。」「学校運営協議会とSCSCの立場について理解できた。」「各学校の取り組み状況や課題を聞くことができてよかった。」「色々な地域の方と意見交換や情報共有ができてよかった。」「学校運営協議会でもっと意見を出し合い、共通認識を持って活動したいと思った。」などの感想が聞かれました。
2025年7月9日(水曜日)18時30分から中央公民館第1ホールで開催しました。
学校運営協議会委員など43名が参加し、水富小学校区と笹井小学校区から実践報告をいただき、グループ協議、質疑応答を行いました。その後、実践報告を踏まえ、『学校運営協議会とSCSCの好循環をめざして』と題して井上尚子先生のご講演を拝聴しました。
参加者からは、「他校の実践を伺うことができて有意義だった」「学校運営協議会の活動の参考になる話が聞けて良かった」「学校運営協議会の役割を再確認できた」などの声があり、多くの参加者がアンケートに『学校運営協議会やSCSCについて理解を深めることができた』と回答されていました。
以下、担当者の視点でとらえた実践報告及び講演の内容を一部紹介させていただきます。
実践報告
水富小学校学校運営協議会では、学校運営協議会としての活動を進めるには、「学校をよく知る」「学校運営協議会を知ってもらう」ことが大切と考え、授業参観だけでなく、先生方の研修会に参加させていただいているとのことです。また、学校運営協議会のことを保護者や地域の人に知っていただくために、水富小に合わせた分かりやすい資料や便りを作成して発信しているそうです。夏休みに先生方との座談会を実施したことにより、先生方と学校運営協議会委員の距離が縮まり、新たな授業支援などの相談も受けるようになったそうです。SCSC推進員さんが、先生方と保護者や地域の皆さんのつなぎ役として、きめ細かな心配りをして活動されていることがよく分かりました。
笹井小学校では、PTA広報紙の1ページを学校運営協議会メンバーの紹介に割いてもらっているとのことで、カラーの顔写真を載せ、コミュニティ・スクールについての説明も加えた親しみやすい1ページとなっており、発信効果が期待できるのではないでしょうか。学校運営協議会の委員は、登下校見守り、歴史・伝統教育、学校・児童支援、地域広報、花壇、DX講座、環境美化、体育授業補助、マーチング、PTAなどの役割を分担してSCSCを進めているとの報告がありました。会長自らが「楽しむ」を心掛け、子供たちの笑顔がたくさん見られるように、子供も大人もみんなが主役になれるように、コーディネートに奔走している様子が報告から伝わってきました。
講演
- 【学校運営協議会と学校評議員の違い】
- ・学校評議員は、校長が必要に応じ学校運営に関して、保護者や地域住民の意見を聞くことを目的としているのに対し、学校運営協議会は、保護者や地域住民が一定の権限をもって学校運営に参画することにより『目標やビジョン』を共有して、社会総掛かりで子供たちの健全育成や学校運営の改善に取り組むことを目的としているものであり、学校運営協議会は、委員が学校運営に主体的に参画することが求められる制度である。
- 【『学校運営の基本方針を承認』のとらえ方】
- ・学校・地域・子供たちが抱える課題に対して、当事者意識を持ち、役割分担をしながら連携する。学校教育の責任者は校長だが、学校運営協議会委員は承認した学校運営の基本方針を共に進めていくという意識が大切である。
- ・学校運営協議会によって、地域との組織的な連携・協働体制を構築しながら、持続可能な仕組みとする。校長が交代しても、組織的な連携体制を持続させていく。
- ・目標・ビジョンを共有して地域学校協働活動を進めていく。学校運営協議会委員は、熟議を通して共有したことを実現させていく担い手となる。
- 【学校運営協議会運営のポイント】
- ・熟議とは、よく考え、話し合うこと。多様な立場の委員が相互の平等性を保ちしっかりと協議することが大切である。
- ・地域と学校はパートナーとなる。パートナーである教職員との顔合わせ・意見交換をして、学校を知ることが大切である。授業や行事の参観、教職員との情報交換会などの機会を設け、『先生方の思い』を把握する。
- ・学校に関わる様々な人たちの思いを大切にするために、多くの人で『育成すべき子供の姿』を明確にする熟議(拡大学校運営協議会)を実施する。子供たちの声も大切にしていく。
- ・熟議を通じて、地域の多くの人と、共に進むパートナーとしての関係を築いていく。
- 【SCSC】
- ・SCSCは、『育成すべき子供の姿』を共有して、学校教育と連携して「地域とともにある学校づくり」や、社会教育と連携して「学校を核とした地域づくり」を進める活動である。
- ・学校教育と連携することで、『子供全員が地域の人との接点を持てる』『きめ細かな指導が受けられる』『専門的な指導が受けられる』『教員だけではできない学習や体験が可能になる』など、子供たちにとってメリットがある。
- ・社会教育との連携で、『多様な学び・体験が受けられる』『時間をかけた学習・体験をすることができる』『子供たち自身が希望する活動を応援してもらえる』『地域の思いがダイレクトに伝わる』など、子供たちにとってメリットがある。
- ・地域住民と共に、学校と連携しながら地域課題に向き合うことで、地域を活性化することができる。
- ・地域の大人たちが、SCSCを通して子供たちとふれあうことで、生きがいを見つけたり、自己有用感を更に高めたりできる。
- ・地域住民や地域の活動団体が、協働活動により互いに出会う機会を得て、より一層関わりの輪を広げていくことができる。
- ・学校運営協議会での熟議で、課題・目標・ビジョンを共有し、課題の解決を目指した活動が、SCSCである。
このページに関するお問い合わせは
生涯学習部 社会教育課
狭山市入間川1丁目23番5号
電話:04-2946-8594
FAX:04-2954-8671
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