市内の各地区を歩いておりますと、路傍の辻に、「庚申様」と呼ばれる石仏が、たっているのが見られます。
こわい顔をした青面金剛が、6本の手を広げ、足元に邪鬼を踏みつけ、その下には、「見まい、聞くまい、話すまい」の、三猿が彫られています。
庚申様の信仰は、古く平安時代に始まったといわれ、市内では、室町時代の天文3年(1534年)に、伝わったといわれています。
中国の道教にある、三尸説…人の体内には、三尸という虫がすんでいて、60日毎にやってくる庚申の晩、天に昇り、人間の犯した罪を天帝に告げ、寿命を縮めさせるという…。庚申の日は、それを防ぐために、夜は眠らずに、しゃべったり、食べたりして、夜明かしをする。
この教えをもとに、人々が集まったことを「庚申待」といいました。この時に、土地の「むかしばなし」が、よく語られたといいます。
広報さやま2001年(平成13年)12月10日号より
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