通信販売を利用するときの注意点

通信販売とは、テレビやラジオ、カタログやダイレクトメール、新聞・雑誌などの折り込みチラシ、パソコンや携帯電話などを利用した通販広告を見た消費者が、自らの意思で商品やサービスなどの申し込みを行う取引方法です。
時間に縛られず、自宅に居ながら気軽にショッピングが楽しめる通信販売は、忙しい人や外出が難しい人にはとても便利なものです。普通のお店では手に入らないような商品も、簡単に手に入れることができます。
便利で楽しい通信販売ですが、一方で通信販売の仕組みを良く理解していなかったために、トラブルが生じてしまうこともあります。
特に、最近ではインターネットを利用した「ネットショッピング」でのトラブルが多く発生しています。

• クーリング・オフしたい。
• お試しのつもりが定期購入になっていた。
• 返品・解約したいが、連絡がつかない。
• お金を振り込んだが、商品が届かない。
• 注文したものと違う商品が届いた。
• 商品が壊れていた。

訪問販売等と違い、通信販売にはクーリング・オフ制度は適用されません。通信販売は、自分から申し込んでいるため不意打ち性がなく、良く考えてから購入したと考えられるからです。
このため、利用するときは以下のような点に気を付けましょう。

通信販売では、販売価格や販売者の住所、代金の支払い方法や時期、返品に関する特約など、広告に表示する事項が定められています。
注文するときは、支払い方法、引き渡し方法などの販売条件や“返品の可否と返品可能な場合の条件（返品特約）”をよく確認しましょう。また、返品できる場合でも、一般的に返品期限が設けられている場合がありますので、商品が手元に届いたら、すぐに中身を確認し、「注文した内容と違う商品が届いていないか」「商品が壊れていないか」など、よく確認しましょう。

お試しのつもりで申し込んだ健康食品や化粧品などが定期購入になっていて、解約や返品ができないといった相談が多くなっています。数回の定期購入を条件として、1回目は低価格で購入することができますが、2回目以降が定価に近い価格での販売となり、結局、支払総額が高額になり、高い買い物になることもあります。注文する際には、販売の条件を必ず確認しましょう。

インターネット通販をはじめ通信販売には、クーリング・オフ制度はありません。購入者の都合で返品できるかどうか、返品できる場合の送料負担などの条件（返品特約）は、表示内容に従わなければいけません。返品特約の表示がない場合には、商品到着後8日間以内であれば、購入者が送料を負担して返品をすることができます。契約によって返品の条件が異なるため、注文前には必ず契約の内容を確認し、注文時の契約内容（最終確認画面の印刷やスクリーンショットの撮影）や事業者への連絡履歴（事業者への電話、FAX、メール）などの記録を保存しておくといいでしょう。

大手業者のサイトで、割安になっている商品を注文し、お金を振り込んだが、商品が届かない、または、注文した商品と違うものが届いたなどの相談があります。
「なりすましサイト」は一見しただけでは、本物のサイトと見分けがつきません。
ショッピングサイトに記載されている会社概要等の表記を見て販売業者名等を確認したり、インターネットで検索するなどして、正規の業者が運営しているか、振込先口座名義人と業者名が一致するかなど、確認してから注文するのがよいでしょう。契約を安易に考えず、ほかのサイトと比較・検討し、極端に値引きされている商品には注意しましょう。
そのほか、パソコンやスマートフォンを使っているときに広告で出てくるネットショッピング等で注文したサイトや連絡先が分からなくなるといった相談も多くありますので、万一のトラブルの備えて、注文の際には契約内容（最終確認画面の印刷やスクリーンショットの撮影）や事業者への連絡履歴（事業者への電話、FAX、メール）などの記録もとっておくとよいでしょう。

楽しい買い物、賢い消費者に！！
何か困ったことがあったら、消費生活センターにご相談ください。