本から見えた税金
狭山市立狭山台中学校 三年 池田 千夏
私は先日、図書館で本を借りた。カウンターに本を借りる手続きをした際、お金は一円も払わない。今までは当たり前のように思っていたが、ふと、手にしていた本を見て、「この本を図書館が購入した時のお金の出所はどこなのだろう。」と思った。調べてみると、税金を使って本を購入していることが分かった。さらに、本を購入する際の費用だけでなく、図書館の建物や机、いす、働く人の給料までもが税金でまかなわれていることが分かった。しかし、インターネットで調べていた際、「図書館は税金の無駄使いだ。」という書き込みを見つけた。図書館に対しどう思うかは人それぞれであり、これは個人の意見であるが、私は少し悲しくなった。私は図書館について調べるうちに、「図書館法」という法律があることが分かった。そして図書館は「知る」という自由を持つ国民に資料や重要な著作を保管し、提供することを目的としていることを知った。私は「図書館は国民の自由を実現しているものの一つだったのか。」と思い、とても驚いた。そして、人が図書館を利用することで教養を高め、良い人材となり、良い国をつくる─。そのような、すばらしいサイクルが出来ているのではないかと考えた。
しかし、このことは、図書館に限ったことではない。私は今日一日をふり返ってみた。調べ物に使った、学校から支給されたタブレット。壁にもたれかかった教科書。いつの間にかきれいになっていた道路。黄色いネットがぺたん、と地面に座っているごみ集積所。颯爽と駆け抜ける白バイ。私の暮らしの中には、税金が使われている物、事がたくさんあった。日本中の人々が納めた税金そのものは目に見えないが、私達の日常を支えている。今学校に通えているのも、そんな税金があるからである。
この様に、私達は毎日、知らず知らずの内に税金に助けられているということが分かった。だから私は、そのことを忘れず、行動したいと思う。具体的には、今通っている学校を、何十年先にもつなげられるよう、清掃活動に努めたり、これからの社会をつくっていく、という意識をもって勉学に励むことなどだ。
税金は様々な形に変化して、人をつくり、国をつくる。
税金の無駄使いなんてものはないと、私は思う。
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電話:04-2937-5073
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