ひぐらし馬頭さん

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更新日:2011年3月1日

画:日暮らしの馬頭さま

下広瀬(しもひろせ)県道(けんどう)日高狭山線(ひだかさやません)わきに、馬頭観世音(ばとうかんぜおん)石碑(せきひ)()っています。
むかしむかしのおはなしであります。石碑(せきひ)(まえ)一人(ひとり)旅人(たびびと)()()まり、しきりに感心(かんしん)しながら、石碑(せきひ)文字(もじ)見入(みい)っていました。
やがて、旅人(たびびと)石碑(せきひ)(まえ)にどっかりとすわりこんで「うーむ、これはすばらしい。なんともはやみごとな文字(もじ)じゃ。(じつ)にうまい」と何度(なんど)もくり(かえ)してほめていました。
そこへ(むら)(ひと)たちが(とお)りかかり、旅人(たびびと)馬頭観世音(ばとうかんぜおん)文字(もじ)()て、しきりに感心(かんしん)しているので、()ごろはあまり()にとめていなかったその文字(もじ)をジッと()つめると「なーるほど、(いま)まで()にもとめていなかったけんど、こりゃあなんとうめえ文字(もじ)だ」
そして、あとからやってくる(むら)(ひと)(たび)(ひと)も、みんな()()まって「うむうむ、何度(なんど)ながめてもこりゃあやっぱりいい文字(もじ)だ」などと口々(くちぐち)にいいながら、ながめ(つづ)けていました。
そうして、みんながああだ、こうだといって感心(かんしん)しているうちに、お天道(てんとう)さまはすっかり西(にし)(かたむ)き、やがて一番星(いちばんぼし)がチカチカと(かがや)きはじめました。
それでも人々(ひとびと)は、馬頭観世音(ばとうかんぜおん)文字(もじ)見続(みつづ)け、感心(かんしん)(つづ)けました。そして、とうとうお(つき)さまが()るまで()()りませんでした。
文字(もじ)がりっぱで、いくら()てもあきないこの馬頭観世音(ばとうかんぜおん)は、いつからか、だれいうとなく『ひぐらしの馬頭(ばとう)さん』と()ばれるようになりました。
この評判(ひょうばん)はパッと(ひろ)がり、いつでも二・三人(にさんにん)(ひと)たちが、(なが)いあいだながめていたそうです。これは、この石碑(せきひ)文字(もじ)があまりにもみごとなできばえでしたので、こういう()()がついたのだそうです。
この石碑(せきひ)は、(いま)広瀬橋(ひろせばし)のたもとの(ちか)くに()っています。

このページに関するお問い合わせは
企画財政部 広報課

狭山市入間川1丁目23番5号

電話:04-2935-3765

FAX:04-2954-6262

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