むかしむかしのおはなしです。奥富のざいに『いぼ』で苦しんでいる男の人が住んでいました。
この人は、からだ中にあまりにもたくさんのいぼがありましたので、外へでてみんなに見られるのがはずかしく、毎日仕事もしないでブラブラしておったそうであります。
ところがある時、村で一番のもの知りのおじいさんから、ねがいごとがたちどころにかなえられる『馬頭さま』のことを教わりました。
「こりゃあ、いいことを教わった」男の人は、すぐに願かけにでかけました。それはもう一生けんめいにおねがいしました。「馬頭さま、どうかおらのいぼをなおしてください」
そして、いよいよ満願(お祈りの日数がおわる日のこと)の日になると、その人のいぼは、あとかたもなくすっかりきれいにとれていました。
男の人は、もう飛びあがらんばかりによろこんで、この馬頭さまのことを教えてくれた、おじいさんに知らせにいきました。そして、馬頭さまへお礼にと白いまめだわらを三個おそなえにいきました。
このまめだわらは『おかげさまでいぼがなおりましたので、これからはまめにはたらきます』という意味だったのです。
それからは、この馬頭さまのことをだれもが『いぼ神さま』というようになり、遠くの村々からも、いぼで悩んでいる人たちが、おねがいにくるようになりました。
そして、今でもときどきだれかがお礼にきたのか、三個の白いまめだわらが、ちょこんといぼ神さまにそなえられていることがあるそうです。
この馬頭さまは、下奥富の吹上八雲神社の裏手の旧鎌倉街道の道ばたに、ぽつんと立っています。
いぼ神さま遠景
いぼ神さま
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