いぼ神様と豆だわら

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更新日:2021年3月29日

画:いぼ神様と豆だわら

むかしむかしのおはなしです。奥富(おくとみ)のざいに『いぼ』で(くる)しんでいる(おとこ)(ひと)()んでいました。
この(ひと)は、からだ(じゅう)にあまりにもたくさんのいぼがありましたので、(そと)へでてみんなに()られるのがはずかしく、毎日(まいにち)仕事(しごと)もしないでブラブラしておったそうであります。
ところがある(とき)(むら)一番(いちばん)のもの()りのおじいさんから、ねがいごとがたちどころにかなえられる『馬頭(ばとう)さま』のことを(おそ)わりました。
「こりゃあ、いいことを(おそ)わった」(おとこ)(ひと)は、すぐに(がん)かけにでかけました。それはもう一生(いっしょう)けんめいにおねがいしました。「馬頭(ばとう)さま、どうかおらのいぼをなおしてください」
そして、いよいよ満願(まんがん)(お(いの)りの日数(にっすう)がおわる()のこと)の()になると、その(ひと)のいぼは、あとかたもなくすっかりきれいにとれていました。
(おとこ)の人は、もう()びあがらんばかりによろこんで、この馬頭(ばとう)さまのことを(おし)えてくれた、おじいさんに()らせにいきました。そして、馬頭(ばとう)さまへお(れい)にと(しろ)いまめだわらを三個(さんこ)おそなえにいきました。
このまめだわらは『おかげさまでいぼがなおりましたので、これからはまめにはたらきます』という意味(いみ)だったのです。
それからは、この馬頭(ばとう)さまのことをだれもが『いぼ(がみ)さま』というようになり、(とお)くの村々(むらむら)からも、いぼで(なや)んでいる(ひと)たちが、おねがいにくるようになりました。
そして、(いま)でもときどきだれかがお(れい)にきたのか、三個(さんこ)(しろ)いまめだわらが、ちょこんといぼ(がみ)さまにそなえられていることがあるそうです。
この馬頭(ばとう)さまは、下奥富(しもおくとみ)吹上八雲神社(ふきあげやくもじんじゃ)裏手(うらて)旧鎌倉街道(きゅうかまくらかいどう)(みち)ばたに、ぽつんと()っています。

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企画財政部 広報課

狭山市入間川1丁目23番5号

電話:04-2935-3765

FAX:04-2954-6262

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