「ずいこう」のケヤキ

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更新日:2011年3月1日

画:「ずいこう」のケヤキ

 笹井(ささい)宗源寺(そうげんじ)というお寺の境内には「ずいこう」といわれるそれはそれは大きなケヤキがあります。
 むかしのお話です。陽もすっかり西にかたむき、あたりがうす暗くなってきたころのことです。
 お寺の近くに住んでいるおひゃくしょうさんが、お寺のうらにある六尺みち(はばが1メートル80センチほどの道路)を通りかかりました。
 すると、そのときです。お寺の境内(けいだい)の方から「ずいこうー、ずいこうー」と、何ものかがうめくような声が聞こえてきました。
 おひゃくしょうさんは「はて、いまじぶんなんの声だべえ」とふしぎにおもい、そっとお寺に入ってみました。そして耳をすまして聞いていると、やはり「ずいこうー、ずいこうー」という声がします。気味が悪くなったおひゃくしょうさんは、いそいで家に逃げて帰りました。そして、近所の人たちに、いちぶしじゅうを話したところ「そいつは一体何者だべえ」と力じまんの男たちや、こわいもの知らずの子どもたちが、声の正体をたしかめに行くことになりました。
 さっそく、次の日の夕方にお寺の境内にひそんで、ふしぎな声がするのを待っていると、おひゃくしょうさんのいうとおり「ずいこうー、ずいこうー」となく声が聞こえてきました。「はて、かわった鳥でもまぎれこんできたんだろう」とはしごをかけて木に登ってみても、鳥は見あたりません。すると木の根もとから、また「ずいこうー、ずいこうー」という声が聞こえてきました。そのふしぎさに、みんなおどろいて、もう一度よく調べてみると、やはりこれはケヤキの根もとがないていることがわかりました。
 これが大評判となり、お寺には見物人がおしかけ、夕方になると毎日にぎわったそうです。「ずいこうー、ずいこうー」という声はケヤキが水をすい上げるときにだす音だそうです。ケヤキも年をとり、なかなくなったそうです。そのケヤキも今はもうありません。

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総合政策部 広報課

狭山市入間川1丁目23番5号

電話:04-2953-1111

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