むかしむかしのおはなしです。北入曽を流れている不老川は、大変な『あばれ川』でした。
この川はふしぎなことに、どんなに日でりが続いても、決して水がかれることはありませんでした。
そのかわり、いったん雨がふると川はたちまちはんらんして、あたりの田畑は一面水びたしになってしまうありさまでした。
そのためこのあたりには、今でも『水野』『逃水』『水押』『川向』『北流』『南流』『流』『中流』『下流』といった水にちなんだ地名が残っています。
そして、新田開発のために大ぜいの人々がこの地に住みついていましたが、雨のたびにこう水になっていましたので、そのつど大きなひがいをこうむっていました。
ところが、ある年の節分(豆まきの日)のこと、どうしたことか、不老川の水がカラカラにひあがってしまいました。次の年もその次の年も同じように、節分になると水がかれてしまいました。
ふだんは、どんな日でも水が流れていましたが、やはり節分だけは水がかれるようになってしまいました。村の人々は、みんなふしぎがってはなしあいました。
「いったい、どうしたことだんべえ」といろいろ調べましたが、わからずじまい。とうとうだれ言うとなく「節分だけ水がかれるのは、この川が歳をとりたくねえからだべえ」ということになり、その後『としとらず川』と呼ばれるようになりました。
また、不老川の近くには水にちなんだ有名な『七曲りの井』という古代井戸と常泉寺という古いお寺があります。
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