薬さまの清水

このページの情報をツイッターでシェアします

このページの情報をフェイスブックでシェアします

このページの情報をラインでシェアします

更新日:2011年3月1日

画:薬師さまの清水

むかしむかし、柏原(かしわばら)小山上(こやまうえ)のあたりで、たいそう(おお)きな(いくさ)がありました。この大戦(おおいくさ)一方(いっぽう)大将(たいしょう)()(おお)けがを()けてしまいました。
猛烈(もうれつ)(いた)みにたえながら、ヨロヨロと薬師堂(やくしどう)(ちか)くまでのがれてきました。そうしますと、(しげ)みの(あいだ)からそれはそれはきれいな清水(しみず)が、こんこんとわきでていました。「やれありがたし、さっそくこの(みず)()()やそう」
大将(たいしょう)(いずみ)にかけより、()っていました(ぬの)清水(しみず)にひたして()(あら)いました。「おおー、これは気持(きも)ちが()いわい」そしてこんどは、(きず)ついた()清水(しみず)(なか)につけました。「うーむ、(じつ)()気分(きぶん)じゃ」すると(いくさ)のつかれがドッと()て、大将(たいしょう)清水(しみず)のわきでぐっすりと()こんでしまいました。
それからしばらくして、大将(たいしょう)()をさましました。するとどうしたことでしょう。あれほど(いた)かった()(きず)が、なにごともなかったようにすっかりなおっているではありませんか。そして、()もすっかり()えるようになっていました。
このふしぎなはなしは、たちまちのうちに、柏原(かしわばら)だけでなく近郷近在(きんごうきんざい)にまでひびきわたりました。『薬師(やくし)さまの清水(しみず)眼病(がんびょう)にきく』と(つた)えられ、()(やま)いを()った人々(ひとびと)が、ひっきりなしに薬師(やくし)さまの(いずみ)をおとずれては、清水(しみず)をくんで()(かえ)りました。
このために、薬師(やくし)さまの清水(しみず)はすっかりかれてなくなってしまったそうです。

このページに関するお問い合わせは
企画財政部 広報課

狭山市入間川1丁目23番5号

電話:04-2935-3765

FAX:04-2954-6262

この情報は役に立ちましたか?

お寄せいただいた評価はサイト運営の参考といたします。