柏原の中宿に大六天さまという、ちょっと風がわりな神さまがあります。この神さまは『ちらかしさま』ともいわれています。
この大六天さまには、こういうおはなしが伝わっています。
むかしむかし、となりの村にたいそうきれい好きなおばあさんが住んでいました。このおばあさんは、自分の家はもちろんのこと、よその家がちらかったりしていると、すぐにこごとをいって、きれいにさせていました。
それはもう病的なほどだったそうです。それで近所の人たちも「あのおばあさんのきれい好きもいいけんど、もう少しなんとかなんねえもんだべか」とこぼしていました。
そんなある日のことでした。おばあさんはブツブツこごとをいいながら歩いているうちに、いつのまにか柏原まできてしまいました。
おもて通りから少し入った所に小さな石ひが立っていて、そこには『大六天』と書かれていました。そのまわりには、だるまやへいそく、子どものおもちゃなどが、あたり一面にちらかっていました。
これをおばあさんがみたからたまりません。「こりゃあ、ひどくちらかってるなー」とさっそくきれいにかたずけて「神さまの前をこんなにちらかしといて、まったくしょうがねえ」と近所の人たちをさんざんしかりつけて帰りました。
そんなことがあってからしばらくして、このおばあさんは病気になってしまい、また身うちの人にも災難がおきたり、それはもうさんざん不幸がつづきました。
この大六天さまは、ちらかしていることを好む神さまで、ちらかしてあるものをかたずけたり、そうじをしたりすると、その人にたたりがあり、ケガをしたり不幸になったりするといわれています。
世の中には、いろいろな神さまがあるものです。ちょっと変わったふしぎな神さまのおはなしでした。
大六天遠景
大六天
※狭山市の柏原地区に伝わるお話です。変わった神様がいるものですね。でも、原則は整理整とん。親のしつけが基本です。
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