第68回狭山市成人式（2022年1月挙行）中央中学校代表による「新成人の主張」

つながりの中で生きていくこと。
とてもシンプルで当たり前のことかもしれませんが、それが、私が望む理想の未来です。
私は今、薬剤師になるために大学生活を送っています。薬剤師というと、専門的な知識や技術が必要となる職業だと思われる方も多いと思います。それはもちろんその通りなのですが、それだけではありません。ある日、いつものように講義を受けていた時のことです。
「薬剤師という職業は、薬のことだけ詳しくてもいけないよ。一人一人の患者さんと向き合い、安心して薬を利用してもらえるように関わることが大切なんだ」
という話を先生から聞きました。
「ああ、確かに、そうかもな……」
すとん、と腑に落ちた思いになりました。考えてみればそれは当たり前のことで、この世界で生きていく上で、人と人とのつながりを意識しないわけにはいきません。そしてそのつながりが良好な時、人は安らぎを感じるものであり、関係が不仲になると不安を覚えるものです。私は、利用者さんが安心して薬と関わっていける、そんな手助けができる薬剤師になりたいです。そのためには努力を惜しまず、感謝の気持ちと謙虚さを大切にしていきたいと思います。
今日ここに集まった皆さんにも、きっとそれぞれの夢があることだと思います。学生として、社会人として、立場や環境は違えども、同じ時代を生きている仲間たちです。遥か古より先人たちが紡いできた歴史、というと少し大げさかもしれませんが、その時の流れの最先端に私たちは今、立っています。そして、これからの未来を創っていくのは私たち新成人です。先人たちに恥じず、そして次の世代の人たちにも誇れる。そんな未来を目指して、今日この良き日より、新たな思いで歩みだしていこうと思います。