第65回狭山市成人式における、堀兼中学校代表による「新成人の主張」を掲載しています。
堀兼中学校代表「新成人の主張」
20歳という節目を迎え、これまで生きてきた20年の意味を考えてみました。
数多くのことを見聞きし、体験し、学んできました。一見、意味のないように思えるものもあったかもしれません。例えば、友達と喧嘩したことや意味もわからず数学を勉強したこと。これらが大人になった私たちの役に立つ日が来るのでしょうか?その問いに対しヒントを与えるのはセレンディピティという言葉だと私は思います。
一般にセレンディピティとはふとした偶然をきっかけに幸運をつかみ取ることを指しますが、自然科学の文脈においては特に、何か失敗した時、そこから成功につながる新たな発見をすることを指します。現在、私は理工系学生として大学に通っていますが、教授の口からこの言葉をたびたび聞きます。そして、教授たちは決まってフランスの化学者ルイ・パスツールの言葉を引用してこう言うのです。「偶然は構えのある心にしか恵まれない」と。多くの経験を積み失敗に意味を見出すことができた科学者だけが歴史に名を残して来ました。
幸せな偶然は何もせずただ待っているだけでは巡ってきません。広く学び、深く悩んだ経験があってこそ、チャンスを掴むことができるのです。ちょうど離れた点と点とが結ばれるように、意味のないと思っていたものがいつの日か成功につながるのかもしれません。その意味でここまでの20年間に意味のないことなど何もなかったのだと私は思います。
この先、たくさんの難題に直面し、失敗することもあるでしょう。そんな時、挫けることなく、ふるさと狭山市で培ってきた経験がセレンディピティを呼ぶことを祈っています。
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生涯学習部 社会教育課
狭山市入間川1丁目23番5号
電話:04-2946-8594
FAX:04-2954-8671
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