むかしむかしのおはなしです。水富の笹井あたりには、よいお米がたくさんとれる水田が、あたり一面に広がっていました。ところが、いつの 頃からか秋になると毎年、大雨がふったり、大粒の雹がふったりして、せっかく豊かに実った稲が折れてしまい、大切なお米が、とれなくなってしまいました。
お農家さんたちは、たいへん困り、近くの宗源寺というお寺の和尚さまの所へ相談にいきました。 「和尚さま、そういうわけでみんな困ってるだ。どうしたらよかんべえか」
すると、和尚さまは「それはお困りでしょう。ならわしのいうとおりにしなされ」と言って、いろいろと教えてくれました。そして、小さなお堂をつくり、そこでご祈祷 【お祈りをすること】をしてくれました。
すると不思議なことに、次の年からは、大雨や雹の被害がなくなりました。喜んだお農家さんたちは、それから毎年かかさずにご祈祷をしていました。
ところがある年のこと、どうしてもお堂をほかの場所へ移さなければならなくなりました。「大切にお移しすればよかんべえ」とみんなでお堂をほかの場所へ移したところ、その年の とりいれの頃になると、たちまち大嵐がおこり、大きなカミナリがとどろいたかと思うといきなり大粒の雹がバラバラふってきて、とうとうその年は 一粒のお米もとれませんで した。
おどろいたお農家さんたちは、気持ちを新たにして、お堂をもとの所へ移し、心からお祈りをしました。そうすると、また不思議なことに、この地から 雹の被害がなくなったということです。
村の人たちは、この雹難よけのありがたいご祈祷をしてくれた『ぶしゅう禅師』を今でも心からそんけいし、4月8日の花まつりには、ぶしゅうさまの徳をしのんでいます。
(狭山の絵本より)
地図
所在地
狭山市笹井2丁目17番8号
宗源寺
関連項目
仏閣
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