第67回狭山市成人式における、市長式辞を掲載しています。
市長式辞
本日ここに、第67回狭山市成人式を挙行するにあたり、式辞を申し上げます。
太田市議会議長をはじめ、ご来賓の皆様方には公私ともご多用のところ、ご臨席を賜り、主催者として厚く御礼申し上げます。
本来であれば、本年1月に開催する予定でありましたが、新型コロナウイルス感染症の感染拡大を防ぐため、やむなく、延期とさせていただきました。約10か月遅れとなりましたが、こうして大勢の皆さんにご出席いただき、無事に開催できることを心から嬉しく思っております。新成人の皆さん、誠におめでとうございます。
また、今日まで愛情をこめて育ててこられましたご両親はじめご家族の皆様方、そして熱心にご指導くださいました諸先生方に対しましても、心からお慶びを申し上げたいと存じます。
皆さんがこの世に生を受けてから今日にいたるまでの20年間、様々な出来事を経験したと思います。社会の様子も、この間、大きく変わりました。その変化のきっかけとなったのは、いずれも「まさか」の出来事でした。
皆さんが小学4年生の時、東日本大震災が発生しました。東北、特に福島の方は大変なご苦労をされました。この規模の震災は千年に一度と言われています。そして、昨年からは新型コロナウイルス感染症、これも百年に一度のパンデミックです。皆さんはわずか20年の間に千年に一度と百年に一度の「まさか」の経験をした極めて、まれな世代だと思います。
これからもこのようなことはいつ起こるかもしれません。今日はその「まさか」という逆境にめげず、自分の道を切り開いている、皆さんと同い年の勇者を紹介したいと思います。柏原小学校そして中学校を卒業生された、佐野優人さんです。佐野さんは中学3年生の時に目の病気の診断を受け、大好きな野球も断念せざるをえなかったとのことでした。しかしながら、家族や周りの方のサポートをうけながら、ゴールボールという競技に出会い、2017年に日本代表に選出。東京パラリンピックは一年延期されましたが、落ち込むことなく、ひたすらと自分と向き合い、鍛えあげました。そして、ご承知のとおり、夏に行われた大会では日本代表の中心選手として、世界の強豪に勝利する見事な活躍を見せてくれました。逆境に負けずに力強く、自分の可能性に挑戦し続けた彼の歩みは、私たちに多くのことを教えてくれます。
新成人の皆さん、皆さんはこれから、良い意味でも悪い意味でも避けることができない「まさか」に遭遇します。この時、自分が何を選択するかで、その後の人生が大きく変わります。人々が恐怖や不安に直面している「まさか」の時には冷静に、自分に何ができるかを見つめ直し、皆さんの力をぜひとも佐野さん同様、希望の力に変えてください。
また、幸運な「まさか」に遭遇した時は、多くの仲間や愛する家族、地域、所属する組織でその幸運を分かち合うよう努力してください。その努力は間違いなく、社会を日本を世界を前向きな、素晴らしいものへと変えていくことになるでしょう。
「まさか」の時こそ、真価が問われる時です。そして、それは今です。皆さんの限りない前途を心からお祝いし、お祝いの言葉といたします。
令和3年11月23日
狭山市長 小谷野剛
このページに関するお問い合わせは
生涯学習部 社会教育課
狭山市入間川1丁目23番5号
電話:04-2946-8594
FAX:04-2954-8671
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