実りの多い田畑の収穫、氏神様の例大祭も終わり、農閑期となる11月は、市内各地区で十日夜の行事があります。
これは、旧暦10月10日の夜に行われる年中行事で、ぼた餅を供えて田の神が、その年の実りを見届けて山へ帰る、神送りの行事だといわれています。
昔の十日夜を訪ねてみました。
堀兼では、「青柳あたりでは、11月9日の夜は『とおかんや、とおかんや、亥の子の晩のぼた餅は生でもいいから食いたいな』と唱えながら、隣近所の家の庭をわら鉄砲で打って歩いた」と話します。
奥富では、「11月9日は、田の亥の子といって、晩に、子ども達がわら鉄砲で地面を打つ音を聞いた大根が背伸びするので、大根の年取りともいい、9日には大根を収穫するなと言われた」。
柏原では、老人たちが幼稚園の子ども達に、わら鉄砲を作り、言い伝えていく役割をしています。
水野のあたりでは、「とおかんやの日には、村境まで行って、石合戦をしたもんだ」といわれています。
誰もが本当に懐かしそうでした。
(広報さやま平成21年11月10日号より)
関連項目
歳時記
民話・伝承
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