むかしむかしのおはなしです。入間川の菅原(現在の祇園)という所にある白山神社の境内には、それはそれは大きなケヤキがありました。
この大木は、樹齢が700~800年以上もたっていて、太い幹から張り出した枝は、4キロメートルほどはなれた家までも日かげにしたそうです。また、春先の新芽がふく頃ともなると、大ケヤキの水を吸い上げる音が、あたり一面にひびきわたり、夜などは、うるさいくらいでした。
これほどの大ケヤキでしたので、白山さまのケヤキは、関東の三大ケヤキの1つに数えられ、遠くから見物の人たちが来るほどでした。しかし、この大木もある事情で伐らなければならなくなりました。
いよいよ大ケヤキを伐る日には、大勢の職人さんが出て、やっとの思いで切り倒しました。そして、太い幹は船をつくる材料として高い値段で売られ、枝はいろいろな家具をつくるのに使われました。しかし、大ケヤキを伐ってからしばらくたったある日に、大火事が起こり、りっぱだった神社も焼けてしまいました。
人々は、この火事が、大ケヤキを伐った祟りだとたいそう恐れました。この大ケヤキの枝で作った大うすが、今も残っているそうです。また、この白山さまは、眼の病と虫歯にご利益があるといわれ、お九日のおまつり(10月19日)には病気の治った人々が、萩の幹でつくった100膳の箸をお礼として奉納したといわれています。
(狭山の絵本より)
※現在は行われておりません
地図
伝承地
狭山市祇園2801番地付近
祇園白山神社
関連項目
社寺
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