ドンドン焼きのはなし

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更新日:2011年3月1日

ドンドン焼きのはなし

奥富地区の前田という所では、お正月の14日に「ドンドン焼き」という子ども達の行事がありました。

師走(しわす)の中頃ともなると、子ども達は近くの山へ大きいナラの木を()りに出かけます。そして伐った木は、大勢で「わっせ、わっせ」と担いできて、大人達に見つからないように、茶畑の下に隠しておきます。

そして、いよいよ年が明け1月の14日になりますと、お正月に使った門松、シメ飾り、書きぞめ、それに前年のお棚(年神さま)やダルマなどを家々から持ちより、大八車にのせて村のはずれの田んぼへ運びます。

次に、かくしておいたナラの木を田んぼに運んで、1メートルぐらいに掘った穴に大きい木と小さい木を一本づつ立てます。そして、ワラ束を木に巻きつけて、よく燃えるようにします。門松、シメ飾り、書きぞめは、ワラの下へ入れます。準備ができあがると、小さい木の方に火をつけます。その火が、ドンドン焼きのお知らせになって、大勢の子どもや大人が集まってきます。そこで、残りの大きい木に火がつけられ、ドンドン焼きはいよいよクライマックスを迎えます。

子ども達は、桑の木にまゆ玉のおだんごをつけて、ドンドン焼きの火で焼いて食べます。こうすると、一年中虫歯にならないといわれています。また、舞い上がる灰が高ければ高いほど習字が上手になるともいわれています。

こうして、ドンドン焼きは夜のふけるまで、にぎやかに続けられます。

次の日に子ども達は、ナラの木をたおし、マキにして村中に売り歩きます。このお金は、子ども達の遊びの資金にしたといわれています。また、ドンドン焼きで子ども達にふみ荒らされた田んぼは、その年はかえってよくお米がとれたそうであります。
(狭山の絵本より)

このページに関するお問い合わせは
生涯学習部 社会教育課

狭山市入間川1丁目23番5号

電話:04-2946-8594

FAX:04-2954-8671

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