2016カップ2部AグループちふれASエルフェン埼玉試合情報（第1節）

2016プレナスなでしこリーグカップ（2部）ちふれASエルフェン埼玉の試合情報をお知らせします。

スコア／3-2
リーグはいったん中断し、なでしこ初のカップ戦に突入。地域性を考慮したグループ分けはノジマと同組のAグループ。夏場の戦いでもあるカップ戦は、総力戦必至、チーム力が問われる。元井監督は常々エルフェンは26人で戦うと。もちろん狙うはタイトル。初戦はホームでニッパツ横浜FCシーガルズとの一戦。スタメンにはセンターバックに初出場となるルーキー源関選手、左サイドバックには杉原選手とフレッシュな顔ぶれ。それでも競争力をもたらし、チームの総合力を底上げするチャンス。きっちり勝利することは大前提であるが、その中で、新たなオプションなどの発見が望まれる。いざ、キックオフ。

スタメンを入れ替えてもエルフェンのサッカーをすることが大事。先手をとるべく前からしかける。8分、早速試合が動く。中央伊藤選手から右サイド薊選手へ。クロスに待っていたのはこの試合ワントップに入っている鈴木選手。落ち着いて合わせ先制ゴールが決まる。幸先のよいゴール、いい立ち上がりだ。すぐさま追加点を狙うエルフェンは、伊藤選手のクロスに薊選手。シュートは惜しくも相手キーパーのファインセーブにあうが、この2人が絡むととにかく得点の期待がもてる。

右サイド深い位置、薊選手のスローインからうまく動き出した伊藤選手がゴールライン際からシュート。惜しくもポストに嫌われるが、ただのスローインにしないところはすばらしい一連のプレー。キャプテン伊藤選手がチームをまとめる。ボールがずれるとすぐさま言葉をかけ修正を図る。伊藤選手からのスルーパスは佐藤選手に。通ったかと思ったが惜しくもオフサイド。それでも繰り返し裏を狙っていきたい。初スタメンの佐藤選手も、体は小さいながらも、足元に止める技術や、まわりをみてさばく、そのシンプルなプレーがうまい。技術の高さがうかがえる。3列目からの追い越しも期待したい。そしてこの試合、開始から積極的に攻撃に絡む奈良選手。左サイドを上がると、思い切り左足を振り抜く。惜しくもバーの上であるが、このキック力にスタンドもわく。奈良選手の攻撃参加、そして左足もエルフェンの武器。

しかし、一瞬の隙をつかれてしまう。相手藤掛選手にボールをカットされるとそこからミドルシュートが決まり同点に。ボールを奪われたこと、そしてシュートへの対応、失点はよくないが、崩されたわけではない、糧としてすぐさま切り替える。この試合精力的に動き回る鈴木選手。常に相手の裏を狙う。その繰り返しからうまく抜け出しシュートをはなつも、惜しくもディフェンダーにクリアされる。続けざま、今度はチャンスメイク。薊選手が鈴木選手とのワンツーで抜け出しクロスも、惜しくも伊藤選手には合わず。しかし、この3人で相手ゴールを脅かす。

前線のもう1枚、高橋彩織選手も魅せる。ドリブルで相手マークを外すと、おもいきりのよいシュート。決まったかと思ったが、相手が懸命にクリア。惜しい。しかしながらこの攻防は見ごたえがある。伊藤選手のループパスに反応したのは、またしても鈴木選手。シュートもキーパーにセーブされる。伊藤選手のパスは多彩。チャンスは多い、しかし決めきれない。決定力。この押している流れで追加点を奪いたいところであったが、またしてもインターセプトからやられてしまう。44分、相手加賀選手が中央でボールを奪うと右に展開、受けたキャプテン山本選手がふりぬいた右足はネットを揺らす。前半終了間際に失点。流れがきているときに追加点が奪えなかったことが、失点を招いたともいえる。久しぶりに追いかける展開。後半へ。

後半、早い時間に追いつきたいところ。もちろんこれ以上失点をしないため、修正すること。前への意識は忘れずに。ディフェンスもラインを上げる。このカップ戦は5人までの交代枠が使える。活性化を図るためエルフェンが動く。56分、荒川選手と佐藤楓花選手の2枚替え。荒川選手にはゴールの期待を、佐藤楓花選手には中盤でのバランスと攻撃参加も期待。なでしこを引っ張ってきた荒川選手と、ルーキーの佐藤楓花選手が一緒にピッチに入る。ただの選手交代かもしれないが、ベテランとルーキーの融合がエルフェンの強みでもある。

そして早速結果を出す。65分、左に開いた高橋彩織選手から中央にしぼった薊選手へ。シュートはキーパーに防がれるも、詰めていたのは荒川選手。素早く反応した荒川選手の同点ゴールが決まる。ニッパツもベンチが動く。ディフェンスを1枚減らし攻撃的な選手を投入。残り20分あまり、次の1点はどちらに入るか。エルフェンは連動しパスも回す。フリーでボールが渡った高橋彩織選手のシュートは枠外へ。リーグナンバーワンの決定力を誇る高橋彩織選手も力んだか。エルフェンは吉谷選手を、ニッパツは続けて2選手を投入。まさに総力戦。

迎えた82分、次の1点は、エルフェンに。中央薊選手からのパスに裏へ抜け出したのは荒川選手。そのまま持ち込み冷静にゴール右隅へ。荒川選手のこの日2点目で勝ち越し。出し手と受け手の絶妙なタイミング、ファインゴール。途中出場でも結果を残す荒川選手はさすがの一言。あとは残りの時間の使い方、追加点を狙うのか守るのか。チームとしての指示とプレイをはっきりして、最後まで集中。アディショナルタイムは3分。4枚目の交代枠で松岡選手を投入。逃げ切りを図る。最後の最後、相手にビックチャンス、フリーでシュートを打たれるもキーパー櫻木選手のファインセーブ。ナイス！日ごろの準備のたまもの。そして試合終了。

先制し逆転を許すも追いつき勝ち越す。タフな試合であったがしっかり勝ち切ったこと。メンバーが入れ替わっても勝ち切ったこと。この試合ディフェンスに入った源関選手と杉原選手、ボランチの下川選手も、シュートを放っている。得点に結びつかなくても攻撃への姿勢。もちろん、前線の選手の前からのプレス等、ディフェンスの意識もある。守備だけでも攻撃だけでもだめ。慣れなくても複数のポジションを経験することで、個々のプレイの幅が広がり確実にステップアップにつながる。いい意味で課題が見つかった一戦。それにしても3得点に絡んだ薊選手。ピッチを縦横無尽に走り、常にゴールを狙う。頼りになる選手であり、ゴールをぐっと近づける選手。

GK.21.櫻木／DF.23.布山／DF.27.源関／DF.29.高橋（優）／DF.20.杉原／MF.16.下川／MF.17.高野／MF.7.薊／MF.10.伊藤（Cap.）／MF.15.高橋（彩）／FW.18.鈴木
※ポジション：GK（ゴールキーパー）、DF（ディフェンダー）、MF（ミッドフィールダー）、FW（フォワード）
※Cap.（ゲームキャプテン）

【大会形式】
10チームを2つのグループに分け、5チームの総当たり「予選リーグ」を行う。
予選リーグのグループは、地域性を考慮し、A・Bの2つのグループに分ける。
予選リーグの各グループ上位の2チームで決勝トーナメント（準決勝及び決勝）を行う。
【選手の交代】
選手の交代は5名以内とする。

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