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昔のお話です。
下奥富のある男が畑仕事をしておった。
すると林の中でキツネが寝ておったので、すこし、いたずらをしたそうな。
夕方、仕事も終り家に帰る途中、きれいな女の人に道を聞かれましたので、あちこちと案内をしてやったそうです。
夜もふけて家に帰って来ましたところ「あんれ、まぁお前さんその頭どうしたんだべぇ」と嫁がいいますので頭を手にやると丸坊主になっていました。
これは昼間のキツネの意趣返しで女の人に化けて、男のまげを食っちまったそうです。
題字・絵・文／池原昭治氏
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