西久保遺跡出土石器

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更新日:2011年3月1日

西久保(にしくぼ)遺跡は入間川左岸の河岸段丘上にある旧石器時代の遺跡です。この遺跡は昭和56年(1981)からその存在が知られていましたが、平成2年(1990)から5年にかけて実施された首都圏中央連絡自動車道の建設に伴う発掘調査によりその全容が明らかになったもので、ナイフ形石器38点、削器(さくき)及び掻器(そうき)14点を含む2500点余りの旧石器が、関東ローム層のIV層中(1万3000年前~2万年前)から出土しました。
出土した旧石器は、チャートや粘板岩といった堆積岩が原石で、動物の角や骨をハンマー代わりに利用して作られたものです。このうちナイフ形石器は、その形状がナイフに似ているところから命名されたもので、全国各地から出土するため旧石器時代を代表する石器といえます。その用途は特定できませんが、片側に鋭い刃が作り出されているので、柄を装着してナイフのように使ったと考えられていますが、刃こぼれがないものもあるので、突き刺す道具として使用されたともいわれています。削器と掻器はギザギザした刃を持つ石器で、長軸と平行する側縁に刃があるものを削器、長軸の先端に刃があるものを掻器といい、動物の皮や骨、木などの表面を削ったり掻き取ったりする作業に使われたと考えられています。
これらの旧石器は11ヵ所からまとまって出土しましたが、この中には剥がれ落ちた剥片を接合することにより、元の母岩に復元できるものが50点以上もありました。石器を作る技術的過程がよくわかるこれらの考古資料は、学術的にみて大変貴重な資料といえます。
※埼玉県の発掘調査により狭山市内から出土しましたが、出土品は埼玉県が所有しています。狭山市での指定文化財ではありません。
狭山市内から出土した文化財ということで、参考に掲載しています。

  • 埼玉県指定文化財〔有形文化財・考古資料〕
  • 指定日:平成10年(1998)3月17日
  • 出土地:狭山市大字根岸(西久保遺跡)
  • 所在地:埼玉県文化財収蔵施設

このページに関するお問い合わせは
生涯学習部 社会教育課

狭山市入間川1丁目23番5号

電話:04-2946-8594

FAX:04-2954-8671

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