木造千手観世音菩薩坐像

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更新日:2011年3月1日

木造千手観世音菩薩坐像

広瀬にある禅龍寺は、曹洞宗の寺院で、本尊は木造の千手観世音菩薩坐像(せんじゅかんぜおんぼさつざぞう)です。寺伝によると同寺は万寿年間(1024~28)の創立といわれていますが、太平洋戦争中に供出した享保年間(1716~36)作の梵鐘(ぼんしょう)には、玉岫(ぎょくゆう)りん(王へんに『米』の下に『舛』)公尼(こうに)が明応年間(1492~1501)に創建し、華巖文説(けごんぶんせつ)が天正元年(1573)に中興開山したと刻まれていたとのことです。華巖文説は入間郡金子村(入間市)の瑞泉院(ずいせんいん)5世で、禅龍寺に移った際に宗派を臨済宗から曹洞宗に改めました。
禅龍寺の境内には三仏堂というお堂がありますが、その本尊が文化財となっている木造千手観世音菩薩坐像です。この仏像は寄木(よせぎ)造りで頭上に10の尊顔と弥陀(みだ)化仏(けぶつ)を置き、44本の手があります。正面の尊顔は鼻が高くてインド人のような顔をしており、細かな部分まで極めて精巧に造られています。
千手観世音菩薩はその名のとおり1000本の手を持つ仏ですが、1手で25世界の衆生(すべての生き物)を救うとされるため、仏像にする場合は胸前の合掌印(がっしょういん)と腹前の法界定印(ほっかいじょういん)(左手に右手を重ねて親指をつけたもの)を除き、40手に造る(40手に25を乗じて1000手と考える)のが一般的です。なお、伝承によるとこの仏像は、鎌倉の東慶寺(とうけいじ)から野島(なにがし)という武士が持ち帰ったといわれています。

  • 狭山市指定文化財〔有形文化財・彫刻〕
  • 指定日:昭和61年(1986)11月1日

場所

所在地
狭山市広瀬2丁目20番1号
禅龍寺

関連項目

社寺

このページに関するお問い合わせは
生涯学習部 社会教育課

狭山市入間川1丁目23番5号

電話:04-2946-8594

FAX:04-2954-8671

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