上広瀬にある広瀬神社は上奥富の梅宮神社と並ぶ古社で、『日本文徳天皇実録』の嘉祥3年(850)6月3日の条に「武蔵の広瀬神を官社に列す」とあるのは、当社のこととされています。また、延長5年(927)に完成した『延喜式』の神名帳に記載されている入間郡五座の一つの広瀬神社も、当社のことといわれています。
伝承によると、同社は日本武尊が東征のおりに勧請したといわれ、地名も大和国(奈良県)の広瀬に似ているところから名づけたといわれています。祭神は若宇迦能売命です。
広瀬神社の境内には大きなケヤキが2本ありますが、これは同社の御神木です。江戸時代後期に編さんされた『新編武蔵風土記稿』を見ると、「古木の大槻三株あり、是を神木とす。一は囲二丈、一は囲一丈五尺余、一は二丈六尺余なり、是等を見て旧跡たることを知るべし」とありますが、1本は落雷により枯れてしまったとのことです。
現在残っているケヤキは、1本が高さ32メートル、幹周り6.3メートル、もう1本が高さ27メートル、幹周り6.1メートルで、樹齢はいずれも約800年と推定されています。ケヤキは武蔵野に多く見られる落葉高木で埼玉県の木になっていますが、樹齢が800年を超えるものは非常に珍しく、しかもその樹形も見事で、地域のシンボルとなっています。
- 埼玉県指定文化財〔記念物・天然記念物〕
- 指定日:平成10年(1998)3月17日
場所
所在地
狭山市広瀬2丁目23番1号
広瀬神社
関連項目
社寺
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