上奥富にある梅宮神社は、京都府右京区の桂川沿いに鎮座する梅宮大社を分祀勧請したもので、その創建は承和5年(838)といわれています。祭神は瓊々杵尊・大山祇神・木花咲耶姫命・彦火々出見命の4神で、かつては奥富のほか、東三ツ木・沢・田中の総鎮守だったといわれています。
鰐口とは円形で偏平な形をした銅製品で、下部には横長の口があります。社殿や仏堂前の軒下につるされ、布で編んだ綱を振って打ち鳴らす仏具の一つです。
梅宮神社の鰐口は応永33年(1426)5月3日の銘があり、かつては同社の別当寺(神仏分離以前に神社に設けられた寺院)だった梅宮寺が所持していました。直径は14センチメートルと小型で、しかも片側が欠損していますが、残された部分に「武州入東郡奥留郷西方滝梅宮鰐口」と刻まれています。このことから、かつて梅宮神社は奥留の西方滝と呼ばれる場所(現在の県立狭山清陵高校付近)にあり、当時は入間郡の一部を入東郡と称していたことがわかるなど、奥富地区の歴史を知るうえで貴重な資料となっています。
- 狭山市指定文化財〔有形文化財・工芸品〕
- 指定日:昭和51年(1976)4月1日
場所
所在地
狭山市大字上奥富508番地
梅宮神社
関連項目
社寺
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