上赤坂の獅子舞は一人立ち3頭のササラ獅子舞で、牡獅子2頭(牡・太夫)、牝獅子1頭、山の神(天狗)1名、ササラッ子4名、笛若干名、唄若干名、法螺貝1名、つゆ払い2名で構成されています。踊りは前庭と後庭があり、前庭には竿掛け、後庭には花吸いなどがあります。
上赤坂獅子舞の起源は不明ですが、入間川(八幡神社)鹿子舞と同系統といわれており、古い太鼓の裏には『安永二年(1773)九月修理』と記録があることから、それ以前より存在していたものとみられます。
かつて、上赤坂地区(旧上赤坂村)には神明神社があり、毎年秋の祭礼には、村内安全・五穀豊穣・悪疫退散を願って、獅子舞が奉納されていました。
しかし、明治41年に神明神社が堀兼神社に合祀されてからは、神明神社跡から堀兼神社まで道中し、獅子舞を奉納していましたが、3年間のみでその後は中断していました。
戦時下になると、神社信仰が高まり、昭和18年に32年ぶりに獅子舞が復活しますが、7年続いた後、再度中断します。
そして狭山市が誕生した昭和29年に再度復活しましたが、時代の趨勢とともに、次第に中断に追い込まれていってしまいました。
昭和43年、それまで有志宅に保管されていた獅子舞用具を保管するための獅子倉が完成し、これを記念して獅子舞の披露が行われましたが、その年限りのものでした。
それから20年が経過した平成元年に、地域住民の総意により、獅子頭の修復を行い、笛の練習も開始され、同年の10月15日には、獅子頭の修復を記念して、かつての踊り手による獅子舞が披露されました。
平成2年3月1日に獅子舞保存会が発足し、以後、毎年10月の「上赤坂まつり」で獅子舞が披露されています。
- 狭山市指定文化財〔無形民俗文化財〕
- 指定日:平成17年12月1日
- 伝承地:上赤坂地区
場所
伝承地
狭山市上赤坂165-2
集落農業研修施設(上赤坂自治会館)
関連項目
歳時記
民話・伝承
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