入間川3丁目の八幡神社が所蔵する「さはり(砂波利)の壷」は、大正12年(1923)に同社が拝殿を造営するにあたって本殿を現在地に移転した際、神門の下から発見されたもので、そのときはすぐに埋め戻しましたが、昭和28年(1953)に『入間川町誌』を編さんするにあたり再発掘し、現在に至っています。
砂波利とは、銅に錫と鉛を加えた合金で黄白色をしており、たたくとよい音がするので「響銅」と書いて「さはり」と読ませることもあります。この合金で造られたのが「さはりの壷」で、発見時に壷の中から少量の籾粒と金銀の箔片が見つかったため、本殿造営にあたり地鎮の目的で埋納されたものと考えられています。高さ18.7センチメートル、最大径10センチメートル、口径7センチメートルのこの壷は、室町時代の作と考えられていますが、一説によると南北朝時代の文和2年(1353)から康安2年(1362)年にかけて入間川に滞陣した、鎌倉公方・足利基氏と関連があるのではともいわれています。
- 埼玉県指定文化財〔有形文化財・工芸品〕
- 指定日:昭和29年(1954)10月23日
場所
所在地
狭山市入間川3丁目6番14号
八幡神社
関連項目
社寺
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電話:04-2946-8594
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