柏原にある城山砦跡は市内唯一の中世
本郭は東南にやや広がりを持つ台形に近い形状で、東西両側と北側には高さ3メートルほどの
東側を除く本郭周囲には空堀が巡っていますが、その深さは平均で約3メートルです。幅はもっとも広い所で7メートル、狭い所で3メートルあり、平均は約4メートルです。南側の堀は現在道路となっているため傾斜はゆるやかですが、かつては段丘とほぼ直角に交わる
二の郭は本郭の西側にあり、本郭とは深さ3メートル、幅3メートルほどの空堀で区切られ、北東端部が突き出た形状をしています。本郭とは
三の郭は二の郭の西側にあり、北側には堀状の遺構があります。この遺構は現在、大部分が埋まっていますが、かつては本郭を巡る空堀と同程度のものだったと推察されています。土塁は認められませんが、削り取られた可能性があります。
以上が現存する各郭の概観ですが、入間川に面した南側に竪堀を配置し、さらに本郭の土塁上に「折り」を入れた内外に対する縄張りは、城郭としてかなりの完成度を示しており、時代的な背景から北条氏の城郭と考えられています。
ところで、この砦跡は前述したように上杉憲政が陣を敷いたところですが、その一方で、鎌倉時代に
一つの砦を巡り、上杉・北条・柏原・足利と多くの人物が登場するのは一見矛盾するように思えますが、城郭はその性格上、どこにでも築くことができるものではありません。戦略や戦術を見きわめながら、自然条件を考慮して築くのが常です。したがって、現存する砦跡が戦国時代後期の技法により築かれていても、それがその時代に全面的に築かれたものとはいえません。おそらくこの砦は、上杉憲政が上杉
したがって、上杉連合軍が北条
- 埼玉県選定重要遺跡
- 狭山市指定文化財〔記念物・史跡〕
- 指定日:昭和48年(1973)3月1日
場所
所在地
狭山市柏原2346番地の2他
指定文化財説明版の題字について
市では、市指定文化財の説明版の修繕に際し、看板自体に魅力や訪れる目的を付加し、文化財への関心と愛護意識を高めるきっかけなる形で修繕したいと考えており、そのための第一歩として、地元の小学校の校内書初展入賞者(6年生対象)の児童の皆さんに説明板の題字を書いてもらいました。
令和4年度に修繕する城山砦跡の説明版の題字は、秦希果さんの作品です。素敵な題字をありがとうございます。
関連項目
民話・伝承
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生涯学習部 社会教育課
狭山市入間川1丁目23番5号
電話:04-2946-8594
FAX:04-2954-8671
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