2022年11月号

戦争終結を願い、ヒマワリを
　本年2月、ウクライナへの軍事侵攻が始まりました。報道で目撃する多くの悲劇は、戦争の愚かさはもちろん、国の独立を守るためには常にいざという時に備え、戦う覚悟を忘れてはならないという国際社会の現実を改めて教えてくれました。この事態に対し、県内でも避難民の受け入れが始まった4月、親戚を日本へ避難させたいという相談が本市に寄せられました。一刻の猶予も許されないことから、急いで市としての支援策をまとめ、住居と生活に必要な物資を準備し、無事に受け入れることができました。
　先日、ご家族そろってご挨拶に見えた際、最初に話題に上がったのはおいしく安全な日本の食のこと。狭山茶もおいしいと褒めてくださいました。一方、心残りは防衛のため現地に残った夫と息子さんのこと。毎日、連絡をしてはいるものの、不安は募ると話してくれました。せめて気持ちを安らかにとの思いから、国花であるヒマワリの花束をお渡しすると、初めて笑顔を見せてくれました。無益な戦争が終わり、このご家族がふるさとに戻る日が一日も早く訪れることを祈っています。