2023年1月号

踏み出す一足が道となる
　輝かしい新年をお迎えのことと存じます。昨年は国際情勢や経済が大きく変動した一年であり、私たちの生活も大きく変わる中、市民生活を守るための取り組みを進めてまいりました。今年も皆さんの生活、安全を守ることができるよう最大限の努力をしてまいります。
　さて、この時季、入間川の河川敷を歩くと秩父の山並みや雪化粧した富士山の姿を望むことができます。年末に登山家の田部井淳子さんの著書を読む機会がありました。彼女は晩年、東日本大震災で被災した東北の高校生たちと共に富士山を登りました。そしてその時、たとえ目指す頂は高かろうとも、一歩一歩、歩めば必ず頂上に立つことができると高校生たちを励まし続けたそうです。病を押して、説き続ける彼女の言葉は間違いなく、今でも彼らの心に残っているはずです。
　登山と同様に誰かの一足が道を作ります。その道を次の世代が着実に歩み、目指す頂に立てるようにすることは私たちの大きな責任です。変化を恐れず、前向きにチャレンジして、良い一年にしましょう。